残像に口紅を 復刻版 (単行本)
残像に口紅を 復刻版 (単行本) / 感想・レビュー
史
なぜ単行本が復刻? まあ文庫版は今でも増刷しているし、公的機関向けなんですかね。とまれ、そんなリバイバルブームが起きている書籍ですが、徐々に減っていくサスペンス的な一章。どこか滑稽地味たものとなる二章。もう単語の羅列になっている三章で成り立っている。内容よりも文章や日本語の面白味を味わう作品でありましょう。しかし実験的あれども、文章的には初心者向けとは言い難い作品が跳ねるのは、やっぱり今の時代の学生さんはしっかりしてるんですなあ……。
2022/09/09
Hiro
作家である佐治は、世界から少しずつ音(文字)がなくなっていく物語を考えた。物語を書く現実の自分と、その物語に登場する虚構の自分とが重なりあって物語が展開していく。章毎に使える文字がなくなっていく世界を試行錯誤しながら表現し、逆に文字がなくなることで残像として表現されるものもあり、筆者得意の文学論やエロティシズムも展開され、そしてどんどん文字がなくなっていく。最後まで展開が読めず、そして文字がなくなり世界(物語)は終わる。深いようでいて、単なる悪ふざけのような、この筆者らしい作品になっている。
2022/10/04
kabegiwa
技術はすごいんだろうけど、あんまりかからなかった
2024/02/19
きえちゃうキャンディー
後半むずかしくてよく分からなかった、使える文字が減っていくというコンセプトはとてもおもしろかった
2023/06/25
ひろまつ
壮大な実験作。 なのに、ストーリーはそれを感じさせないくらい自由(に見える気がする)。 ローマ字だとこうはいかないだろうな、日本語改めて凄いなと驚き。
2023/07/07
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