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言語の脳科学: 脳はどのようにことばを生みだすか (中公新書 1647)

言語の脳科学: 脳はどのようにことばを生みだすか (中公新書 1647)

言語の脳科学: 脳はどのようにことばを生みだすか (中公新書 1647)

作家
酒井邦嘉
出版社
中央公論新社
発売日
2002-07-01
ISBN
9784121016478
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言語の脳科学: 脳はどのようにことばを生みだすか (中公新書 1647) / 感想・レビュー

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修一郎

様々なジャンルからかき集めた主張で構成してあったり,学習習得説派をやっきになって批判していたりと盛り盛りなところは読みにくいし,もっと科学実験的なアプローチに依る主張の方が自分は好きだったりするけれども,「人間は母語を獲得する際,文法を習得するのではなく,すでに脳構造にプレインストールされているのだ,でないと幼児期のあの爆発的な言語獲得過程を説明できない」…という言語生得説は,自分にとっては新鮮で刺激的だった。この本は2002年刊行,2016年現在でどの程度検証が進んでいるのか知りたいところだ。。

2016/11/12

かるかん

今まで母語の獲得は学習のメカニズムで行われるものだと思っていたが,どうやらそうではないらしい.つまり,生得的に言語に対する知識を持って生まれるそうだ.目からウロコのような話である. 大変難解だったので理解できたかというとそうではないが,断片的に入手したこの知識を他の書物や話で補助していきたい.

2014/10/07

Tui

言葉とは何なのか?どんな仕組みなのか?脳の分析をベースに考察している、やや専門的な色合いの濃い本です。解剖や生理を丁寧になぞり、言語そして脳という森を慎重に分け入ってゆく。まだ解明されていない(解明される日なんて来るのかな)発展途上の分野なので、読んでスッキリ整理できるわけではない。でも言葉について論を追うほどに、どうしてこんな不可思議なモノを人は操ることができるようになったんだろうかと感心してしまう。「統語(文章をつくること)こそが言語の本質だ」という著者の言葉が特に印象に残りました。

2017/02/20

おはち

副題に「脳はどのようにことばを生みだすか」とありますが、その答えはまだ出ていないようです。言語と脳の関係について、症例から関わっている領野が判明したりしなかったりという感じで、具体的な機能の特定には至っていないとのこと。失語症と領野の関係や、手話やバイリンガルの言語獲得についてなど多角的なアプローチがされていて、生得的な言語能力の奥深さを再認識できます。対象が人間という性質上、倫理的な制限が多いということで、倫理的にダメな実験を秘密裏にやっていて脳科学が異常に進んでいる国というフィクションを考えてしまう。

2021/09/21

セウテス

皆さんは、チョムスキー氏を知っていますか?アインシュタイン氏と同じ位、言語学では有名人です。私は素人なので、上手に説明出来ないけど、言葉は脳が創り出した、1つの機能だと言うのです。言語学は、文系?理系?。いいえ、2つの真ん中だと言うのです。そう考えると小説は、心の思いを文字に表す文化ですね。確かに、ミステリーにもサイエンスミステリーがありますし、SFはもちろんです。読んでみると、言語学はまた、説明のつかないユニークな科学ミステリーの様でした。

2014/04/25

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