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物語 ビルマの歴史 - 王朝時代から現代まで (中公新書 2249)

物語 ビルマの歴史 - 王朝時代から現代まで (中公新書 2249)

物語 ビルマの歴史 - 王朝時代から現代まで (中公新書 2249)

作家
根本敬
出版社
中央公論新社
発売日
2014-01-24
ISBN
9784121022493
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物語 ビルマの歴史 - 王朝時代から現代まで (中公新書 2249) / 感想・レビュー

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yutaro13

ミャンマー旅行前のお勉強のために。中公新書の〇〇の歴史シリーズは著者によって著述スタイルがかなり違うが、このビルマの場合は近現代政治史に重きが置かれており「物語」要素は薄め。450頁ほどのうち王朝時代はわずか70頁ほど、残りは19世紀以降に割かれる。個人的にはビルマ王朝時代の歴史物語をもっと堪能したかったところだが、英国植民地時代、日本軍政期、独立後の歴史については大変勉強になった。本書は2014年刊行なので、アウンサンスーチーが政権中枢に入って以降や直近のロヒンギャ問題については別に補足する必要あり。

2019/12/19

Francis

著者はビルマ研究家。「ビルマ」から「ミャンマー」への国号変更は軍事政権が一方的に行ったとの著者の立場により書名にビルマが用いられていることに注意。「ビルマの歴史」ではあるが、近現代史中心の記述。「ビルマ・ナショナリズム」についての優れた考察がこの本の特徴であり、英国の植民地支配からの解放に大きな力となったビルマ・ナショナリズムは独立後はその排他性ゆえに他民族との協調を阻害する要因となったり、ロヒンギャー問題へのビルマ国民の無理解の要因となるなど問題点が多いことが指摘されている。

2018/04/04

coolflat

ビルマの歴史。ピュー~モン人(主にドヴァーラヴァティー王国)~パガン朝~トゥングー朝(正確にはタウングー朝であると本書は記述)~コンバウン朝~イギリス植民地期~独立期まで。本書の4分の3以上が現代史(イギリス植民地期以降)で占められている。なおアウンサンスーチーの生い立ちやロヒンギャー虐殺(なぜ虐殺が起こるのか。その歴史背景)についても書かれている。ロヒンギャー虐殺について余り言及しないと批判されるアウンサンスーチーの複雑な心境(面従腹背しているのか、完全服従しているのか、結局判断できないが)も垣間見れる

2018/01/01

アメヲトコ

2014年刊、執筆依頼を受けてから脱稿まで17年かかったらしい。ビルマ(軍事政権によるミャンマー変更を是としない立場)の通史を扱っていますが、紙幅の大部分が近代以降で占められます。戦後の混乱と軍政についてはアウンサンの暗殺なかりせばと思ってしまいますが、生きていたらいたで独裁者になってた可能性も否定できないところがまた。本書刊行時ではアウンサンスーチーも復権して民主化の流れも見えてきたところでしたが、21年のクーデターで逆戻りしてしまったのは残念なことです。

2023/01/15

hide

ミャンマー入門のための好著。おもに王朝時代→英植民地→独立して民主政→クーデターによる軍政→再度の民主化という近現代史を扱った本。 植民地化と軍部クーデターは歴史的悲劇であるが、ミャンマーという国の運の悪さに同情を禁じえない。英植民地になった主因は英領インドにあまりに近く、農業・鉱物資源に目をつけられて後背地にされてしまったからであるし、軍部クーデターは独立間際にアウンサンというリーダーを失い(存命なら旧ユーゴのチトーみたいになったのでは)、さらに支配しにくい山岳地帯に多民族を抱えたからでもある。

2021/05/23

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