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悪党の裔 下巻 (中公文庫 き 17-3)

悪党の裔 下巻 (中公文庫 き 17-3)

悪党の裔 下巻 (中公文庫 き 17-3)

作家
北方謙三
出版社
中央公論新社
発売日
1995-12-18
ISBN
9784122024878
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悪党の裔 下巻 (中公文庫 き 17-3) / 感想・レビュー

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とん大西

希代の悪党・赤松円心。鎌倉は滅んだ。新時代到来も空しく、後醍醐帝の日和みと公家の無節操が生み出す建武の親政のカオス(実はこの時代は苦手。南北朝ってわかりにくいょ😅)。円心、耐える。耐えに耐え、我と世情政情をみつめる。この国の舵取りとして担ぐのは後醍醐帝か大塔宮か、はたまた足利尊氏か。好敵手とも朋友ともいえる尊氏や楠木正成との交わり。いやぁ、迸るダンディズムが堪らない。武士が武士たる所以…彼らが育んだ魂は後の戦国時代の萌芽ともいえる。散った悪党、全うした悪党。良いゎ…正にハードボイルドな読み応えでした👍

2022/04/12

はらぺこ

上巻よりオモロかった。六波羅を倒すまでは『ワンピース』のエース救出作戦を彷彿とさせる『楠木正成』の方が熱く読めたけど、六波羅探題を倒して以降は『悪党の裔』の方が良い。難点は時間経過が分り難かった事と、足利内部の話は相変わらず詰まらんかった事。

2010/04/14

buchipanda3

下巻は、新たに足利高氏が登場して話が一気に進む。倒幕が成された後の何やらきな臭い権力争いがほとばしる中、円心は悪党よろしく飄々と再び時代を読むことに専念する。円心、正成、尊氏、著者は3人を対照的な考えを持つ人物として描くが、一方で3人は互いを理解しえる者同士としても描いている。そして遂に3者の決着。円心のただ単に世の中のためという話ではなく、己の生き方を満喫したいというとても人間臭い人物像がとても魅力的に感じられた。円心はハードボイルドだったな。この混沌とした時代を理解する一助となった小説でもあった。

2016/06/05

daimonn

赤松円心と尊氏の戦友のような?関係が良かった。悪党の生きざまが理解できたとは思わないけど、気に入った相手とは闘ってみたいと思うとこはいい意味でガキ大将っぽいというか、イキがいい。どこか戦乱の状況を楽しんでいるような(あくまで個人的感想)とこも悪くない。そして懐良親王、北畠顕家、足利直義、赤松円心。それぞれの目を通して見えてくる尊氏像も面白い。

2012/10/22

いきもの

北方太平記、赤松円心後編。南北朝の動乱の中でのそれぞれの生き様と死に様。護良親王と楠木正成も魅力的だが足利尊氏が出てきて俄然面白くなった。

2014/02/03

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