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使いみちのない風景 (中公文庫)

使いみちのない風景 (中公文庫)

使いみちのない風景 (中公文庫)

作家
村上春樹
稲越功一
出版社
中央公論社
発売日
1998-08-01
ISBN
9784122032101
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使いみちのない風景 (中公文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

私たちから見ると、村上春樹くらい頻繁に旅をし、また住む場所を移動する人はいないように思う。ところが彼はそうでありながらも、本質においては「定着型・農耕型」なのだという。日本の文学史上、名高い旅人を想い浮かべてみると、それは西行であり、宗祇であり、芭蕉である。たしかに彼らの旅のスタイルと春樹のそれとは本質的に違っているだろう。宗祇はいくぶん様相を異にするが、西行と芭蕉においては旅そのものが、すなわち彼らの人生だった。一方、春樹は本質的にはきわめてストイックで、またスタティックな作家なのだとあらためて思う。

2013/03/16

SOHSA

約1年ぶりの再読。1年前は『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』をまだ読んではいなかった。当時は村上春樹の長編では『ねじまき鳥クロニクル』に心酔していて、なぜか『世界の終り~』にはなかなか手が伸びなかった。他の村上作品を一巡り読み終えていよいよ残りは『世界の終り~』だけとなり、先日、読み終えた。読み終えてふと本書『使い道のない風景』を思い出した。確か『世界の終り~』について触れられていたなと。改めて読み直してみると、前回見えなかった(→)

2014/11/21

S

村上春樹が旅について思うことを綴った文章と、稲越巧の写真がおさめられた一冊。わたしも村上氏と同じく定着型の人間だ。違うのは、自分に似つかわしい場所を捜し求めて住居を変えるのではなく、環境に自分の生活スタイルを合わせていくということ。使いみちのない風景は、わたしも持っている。それに対して特別な感情はなく、ただ、思いだすだけ。だが、「使いみちのない風景」という名前がつくと、これまで特段意識してこなかったものが、急にかけがえのないもののように感じられるから不思議だ。

2018/10/11

ゆっこ

30分もかからず読み終えてしまったけど、その間思い出したものは膨大。過去に眠っていた風景を思い出したけどやはり日常に使い道はなく、特別ではないけど日常の重さが大きい。毎日が糧となって私を作る一部になっていることを、作者がじっくり文章に起こしてくれたことにより追体験させてくれた。

2014/06/02

紫羊

お風呂で温まりながら読み切りました。旅行嫌いの猫ほどではないかもしれませんが、私もあまり旅行が好きとはいえません。でも、温かいお湯と3編のエッセイと添えられた沢山の写真に浸っているうちに、久しぶりに旅心をくすぐられました。

2016/12/14

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