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プレゼント (中公文庫 わ 16-1)

プレゼント (中公文庫 わ 16-1)

プレゼント (中公文庫 わ 16-1)

作家
若竹七海
出版社
中央公論新社
発売日
1998-12-18
ISBN
9784122033061
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プレゼント (中公文庫 わ 16-1) / 感想・レビュー

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佐々陽太朗(K.Tsubota)

不運な女探偵・葉村晶と警部補・小林舜太郎を主人公とした8篇の短編小説集。TVドラマ化され、話題となっている葉村晶が初めて登場した小説集である。初登場といえば、別に「御子柴くんシリーズ」となっている御子柴刑事も本書に登場している。ということは若竹七海さんの人気シリーズのうち二つがここから始まっているのだ。その意味で若竹さんを読むなら決して外せない一冊といえる。これで葉村晶シリーズのうち二冊(『依頼人は死んだ』と本書)を読んだことになる。残りの五冊と『暗い越流』を買い置いている。少しずつ楽しみながら読みます。

2020/01/19

hitomi.s

好きな作家さん、若竹さんの本。 短編で展開が早いはずなのに、気持ちいいくらい『思ってたのと違うラスト』。お見事でした。 ピンクの子ども用自転車。気になって仕方ない!

2017/09/04

中原れい

間を置いての3読め。小林警部補&御子柴くんと葉村晶が交互に短編の主役をつとめ、最終話でクロス。このつくりがニクイうえ、3読目でもわくわく読めてしまう。短編だと「考え落ち」的な結びになることも多いけど、これは技も力もいる表現だと思う。長編であれだけ読ませて飽きさせなくてすごいのに短編もコレってすごすぎない?と思った10年前が鮮やかに帰ってきました。人が嫌だと思う人や事柄をたくみに掬い上げるなあといつも思います。

2018/12/27

nobby

これ好きなやつだ(笑)トラブルに慕われるフリーター葉村晶、その平常はクールで達観的な女性像と、熱くなると止まらずのめり込む様が対比され魅力的。片や小林警部補は、ピンクの子供用セーラームーン自転車に乗るぼさぼさ頭の愛嬌のある男。こちら目線の交互の短編では犯人目線の語りで始まる倒叙ミステリーを楽しめる。事件に関わる面々は、揃って皆いけ好かない人物ばかりだが、何となく気になりばら撒かれた伏線が後半絶妙に繋がっていくのが心地よい。最終編で重なり合う二人だが、その展開はなかなか重くせつない…そして間違いなく続編へ♪

2017/11/06

ちょろこ

曇天のイメージの一冊。初、葉村晶シリーズ。これが噂の…!しかも短編集で、葉村晶、小林警部補のミックス盛り。なんだかお得感いっぱい。先に味わった葉崎市シリーズは何となく太陽のイメージだとすればこちらは静かな曇天のイメージ。曇天の中で味わう苦味、毒もなかなかのものだ。どれも決してスカッとしない、太陽の光が差すかのような気配もない、こういうのも好きだわ。小林警部補の自転車が唯一の笑いと明るさかな。自転車こぎこぎ、ナマで見たい。葉村晶の人となりが徐々にわかっていくようなこの過程も良かった。次は長編で会えるのかな。

2021/08/15

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