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明日は舞踏会 (中公文庫 か 56-2)

明日は舞踏会 (中公文庫 か 56-2)

明日は舞踏会 (中公文庫 か 56-2)

作家
鹿島茂
出版社
中央公論新社
発売日
2000-03-01
ISBN
9784122036185
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明日は舞踏会 (中公文庫 か 56-2) / 感想・レビュー

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rico

憧れの舞踏会!着飾ったご婦人と凛々しい殿方のロマンス、めくるめく魅惑の夜…。でも実は真剣勝負の場だったのね。バルザックの「二人の若妻の手記」をテキストに19世紀の貴族女性の日常を紹介。昼前に起き身繕いして逢引、夜は舞踏会に観劇と大忙し。財産増やすためには合理的な行動なんだけどこれは大変。そして庶民からは「いい加減にしろ!」としか見えない贅沢ぶり。これは革命起こるわ~(あ、起こった後か)でもそのおかげで今もこんなステキなファッションを愛でることができるわけで。贅沢は素敵!でも私は遠慮しとく(…って無理だし)

2019/10/31

エドワード

パリ時間旅行第2弾、女性編。プロローグから面白すぎる。鹿島センセイは某女子大学の教授。「タイムマシンで19世紀パリへ行き、一年間生活した報告書を書きなさい。生活費は三千フラン(三百万円)あげます。」という課題を出す。つましい報告、豪遊する報告、様々あれど、いずれも共通するのが舞踏会!センセイいわく「舞踏会は女の子にとって究極の夢なんですなあ。」ということで、レディの宿命・コルセット地獄、オペラもパーティーも視線の戦場、「ルックス×持参金=1」の結婚事情等、19世紀パリを克明に描いて、興味はつきない。

2014/03/13

syaori

再読。女性の夢、社交界デビューと舞踏会を追体験できる本。バルザックの『二人の人妻の手記』を主なテキストに、ほかのバルザック作品や『ボヴァリー夫人』を補助として使いながら19世紀フランス貴族の女の半生を追っていく形をとっています。当時のファッションプレートからの図版がカラーで豊富に掲載されていて、見ているだけで華やかな気分になれます。それだけでなく、貴族の生活スタイルや屋敷の造りなども分かるので19~20世紀初のフランスの小説を読むときに参考になることがたくさん。『馬車が買いたい!』と合わせておすすめです。

2016/10/28

ふろんた

本書執筆のきっかけは、3000フランを持ってタイムマシンに乗って19世紀のパリで1年間の生活の様子を家計簿をつけながらレポートせよという、女子大での課題。もう課題の出し方からして面白そう。社交界の話なんだけど、優雅なようでギラギラしてそうで、自分には舞踏会はきつそうだなあ。

2017/04/21

春ドーナツ

舞踏会。私がイメージするのは「鹿鳴館」です。うろ覚えですが龍之介サマの小説にも出て来たかも。***本書は「馬車を買いたい!」の姉妹編ですね。19世紀女子の憧れる半生が文学的カタログ風に紹介されています。すごろくみたいに書くと、修道院の寄宿学校→公爵夫人→舞踏会!(やったぁ) オプションとしてオペラ座と仮装舞踏会(欽ちゃんの番組を思い出す)。ざっとこんな具合です。内実を覗いてみるとバルザックが描く「人間喜劇」の悲喜こもごもが日光写真のように浮かび上がってきます。

2018/12/09

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