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死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫)

死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫)

死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫)

作家
エリザベス キューブラー・ロス
Elisabeth K¨ubler‐Ross
鈴木晶
出版社
中央公論新社
発売日
2001-01-01
ISBN
9784122037663
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死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫) / 感想・レビュー

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えちぜんや よーた

医療従事者向けの本だが、一般人が読んでも損はない。いやむしろ読んでおくべきだと思う、特に若い世代の人は。なぜなら終末期医療の問題は、本人やその近親者、医療従事者だけでなく、社会保障財源の問題とつながるからだ。毎月の給与明細書を見てみよう。そこには必ず「健康保険料」という控除欄がある。苦しみしか残されていない余生に何千万の保険料をつぎ込んで、医療器具や新薬を使うべきのか?それとも医療従事者だけが患者と苦しみを分かち合って看取るべきなのか?テーマが重すぎるので、社会全体の議論と何らかの合意が必要だと思う。

2017/03/06

thayami

『人生と運命』に影響され再読。死に接する機会。瞬間と共にその前後の過程の意味。治療や事象ではなく、無論モノではなく「人」。人間性。患者、家族・近親者、そして医療関係者の変化が象徴。著者が引き出す変化は”心”。故にホジキン病の修道女が印象的。宗教観の齎す論理性と、目の前の苦しみという気がする。後述の菌状息肉腫の患者が口にした”ボーナス ”。これが心の1つのあり方なのかもしれない。滲む心、心が滲む言動。”瞬間”まではもちろんのこと、後も尊厳の尊重。想いに終わりは無いと感じる。

2017/02/12

猪子恭治

ずいぶん前に買って、積読本。ロス先生の「臨死体験」の本と誤る。河合先生と柳田さんの対談本で、ロス先生の話題があり読了。「死」に関わることは、医療の専門家でも忌避したいこと。考えてみれば当たり前で、病を直す医師、元気で退院を目指す看護師、その逆を担うつもりでなる人はいない。でも、医療の現場は、生と死は必然で、だからこそ、死に寄り添う専門職が必要。開拓者であった著者の苦闘に打たれる。死にゆく人は、語りたい。語ることは、想いを残さないこと、浄化すること、それを受け止めた記録である。ナイチンゲールの偉大さが判る。

2013/03/26

James Hayashi

初版は1969年。終末期にある患者たちにインタビューを重ね、死に至る心の葛藤を5段階に具現化。これは釈尊が2000年以上前に説いた心の様相を違った観点から解いているとも見え画期的。医学者関係からバイブルとも評されているが、一般者もー死とその過程についてーは事前に知るべきもの。学生時に読んだものであるが、印象はだいぶ異なる。当時よりターミナルケアも進んでいる。50年近く経った現在の研究がどうなっているのか気になる。

2016/12/05

かんちゃん

医師は病気治療の専門家には違いないが、必ずしも人格者ではない。本書の書かれた時代には、インフォームドコンセントなんて言葉はなかったし、医師はとてもエラそうだった。そんな時代に、死を間近にした患者たちの声に耳を傾けたことは画期的だ。元々は、患者への理解を深めるための医師向けセミナーだ。解釈は著者の主観によるところが大で、必ずしも心理学的な裏付けがあるわけではない。それでも死と向き合う際の葛藤を「信仰の有無の問題ではない」と喝破したところはさすがだ。

2016/08/14

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