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人よ、寛かなれ (中公文庫 か 18-5)

人よ、寛かなれ (中公文庫 か 18-5)

人よ、寛かなれ (中公文庫 か 18-5)

作家
金子光晴
出版社
中央公論新社
発売日
2003-08-01
ISBN
9784122042506
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人よ、寛かなれ (中公文庫 か 18-5) / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

金子光晴晩年のエッセイ集。貧困、放浪、戦争、男女の修羅場といった色々なものをくぐり抜けた後のかるみが素晴らしい。こんなエッセイを読んだり、金子光晴の生き方を考えると怖いものはなくなってしまう。命を賭けて戦争に反対した詩人らしく、軍国化や個人を押し潰す動きには厳しい批判を浴びせていた。仲の良かった詩人吉田一穂と山之口獏の死を描いた「詩人吉田一穂の死」が絶品。精神の貴族として生きた二人に対する深い友情と友を失った慟哭を感じた。

2014/12/22

メタボン

☆☆★ 晩年のエッセイ集。老人の繰り言と言った感じで、マレー蘭印紀行のような精彩を欠く。

2022/08/16

はやしま

奔放な人生で知られる著者。本書は晩年のエッセイを集めたものであり、前半は西日本新聞に73〜74年の連載、後半は60〜74年に書かれたものを集めている(時代を反映して第四次中東戦争に言及していたり)。文章はかなりラフな印象。価値観があわないと思ったところもあったのは時代故か、あるいは、特に前半は地方紙連載故の気ままさ故か。詩や翻訳(ランボーなど)から受けた印象とはちょっと違っていて戸惑った。若い時の、あちこち放浪してた頃のエッセイから読んで人となりを理解してみた方が良いのかもしれない。

2017/03/17

新田新一

詩人、金子光晴の晩年のエッセイ集。くだけた文章で書かれ、ユーモアがあります。しかし、戦争中に軍部の弾圧に抵抗して、詩を書き続けた人だけあって、文章の端々に気骨を感じました。年を取るのは大変ですが、こんな本を読むと年齢を重ねるのも悪くないと感じました。あまりくよくよせずに、淡々と生きていけば良い、とこの本は教えてくれます。

2024/02/29

カズヒロ

夏の旅行で行ったサンクト=ペテルブルクでロシアの詩人プーシキンの銅像を見たり、プーシキンが亡くなった決闘の前に立ち寄ったカフェに行ったりしました。 家に帰って本棚を見たら、金子光晴のこの本があり、プーシキンの革命詩が後ろに翻訳して載っていました。金子光晴がフランス語から翻訳したそうです。 ロシア皇帝と封建領主から農奴を解放して、みんな自由な暮らしをすべきたと強く訴えています。 詩というより、アジ演みたいでした(^^)

2017/10/27

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