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味覚極楽 (中公文庫 B 18-16)

味覚極楽 (中公文庫 B 18-16)

味覚極楽 (中公文庫 B 18-16)

作家
子母沢寛
出版社
中央公論新社
発売日
2004-12-01
ISBN
9784122044623
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味覚極楽 (中公文庫 B 18-16) / 感想・レビュー

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syaori

新聞記者時代に書いた、様々な業界人の美味関する記事に、後年作家となった作者が人物や取材時の思い出などを付け加えるという構成。話し手には、天皇の料理番として有名な秋山徳蔵や新宿中村屋主人の娘婿となったインド人志士ボース、高村光雲などの名前も。各人が語る「うまいもの」への興味は尽きませんが、「下手味をそのまま生かし、それでいてすっきりと洗練」された文章のせいか本を閉じて残るのは気障と野暮を厭う江戸っ子気質ともいうようなもので、その切れ味で各様の主張を料理する作者の腕、流れる水のような「うまさ」を楽しみました。

2019/06/19

Miho Haruke

歴史ものの大家が新聞記者時代取材した政治家、財界人、芸術家、華族などの、明治から大正の「食」に関する聞き書きと、作家の随筆で構成された本。初版が昭和32(1957)年ということで、出版当時でももはや歴史上の人物である人たちがうまいまずいをハキハキと語る、そして作者は彼らが勧めた料理を、あるものはまるでうまくないと斬って棄てる。といって横柄さや陰惨さはなく、読後感は明るく、健康な食欲が湧いてくる。ああ天ぷら食べたいうなぎ食べたいおでん食べたい、江戸前の料理が食べたい。ずっと読み続けたい一冊と出会った。

2016/06/10

食物繊維

とても楽しい本でしたが、一遍には読めませんでした。お腹が空いてきてしまうので、だましだまし読んで楽しみました。お坊さんの食事はとても質素なのに、とても美味しく感じるように書かれています。天ぷらの揚げ方のこだわりなど、ゆったりした昔でないと難しいだろうなあと思ったり。楽しい読み物でした。

2022/02/02

artillery203

古き良き時代が垣間見える。こういう本を読むと、今のジャンクフードや添加物満載の食事を考えてしまう。とにかくこいこくが食べたくなる本。

2015/09/21

みなず

56年後に読んだ私も、美味しく、羨ましく、楽しめた!!赤坂虎屋について、子母澤氏の「落ちましたね」で、盛り返したのかそのままなのか、気になる。「珍味伊府麺」の“絶世の美人と言われたが、からだ全体にお色気が不足だったし…”には、爆笑。

2013/01/29

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