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ことば汁 (中公文庫)

ことば汁 (中公文庫)

ことば汁 (中公文庫)

作家
小池昌代
出版社
中央公論新社
発売日
2012-01-21
ISBN
9784122055896
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ことば汁 (中公文庫) / 感想・レビュー

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優花

面白かった。一種のホラーみたいな味わいで、ヘンな余韻が残る。流行ってるような安易な展開じゃなく、洗練された良質な短編集だった。日常の話からいつのまにか幻想的な世界へ…と簡単なものではなく、如何にもあり得そうな不思議な話。30年間詩人の秘書を勤めてきた主人公の、最後に発する狂気を感じる「つの」。カーテン屋を営む主人公が妖しい屋敷に囚われていく「すずめ」。久々に老いた両親を誘って混雑しかしない花火を見に行く「花火」は地味に始まり地味に終わるだけだけど、元夫が絡んできて不気味。

2017/09/29

あんこ

『ことば汁』、暗い場所に迷い込んでしまったかのような印象を受ける短編集。女の醜くて生々しい部分を描いた物語でした。ぞわっとします。どれが夢なのか。気づけばおいでと手招きされた暗い森から出られなくなりそうな危うげな雰囲気を漂わせています。読むタイミングによっては、少し吐き気を覚えるくらい。怖いもの見たさで引き込まれていきます。

2013/08/31

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

ことば汁、だくだく溢れています。ザリガニ、鹿、雀、野うさぎ、蛇、幻想的な動物モチーフの作品が多い。「つの」と「すずめ」は一部リンクしている。日常から、いつの間にか幻想(異界)へ。「つの」の老詩人と秘書の関係が、いつの間にか、詩人の書いた詩の世界と重なりあう場面が好き。後、「女房」の「ああ!女房」というラストの一節。

2015/06/03

たま

普通の日常からいつの間にか別世界へと迷いこんでしまう短編集。妖しくて生々しくて、静かに怖い、大人の童話のようでした。嫉妬や欲望が人をけものにする過程が、爆発的ではなくじわりじわりとしていて、気がつけば後には戻れない場所まで辿り着いてしまっている状態がすごく怖かったです。それと同時に、老いてもなお女は女であることもよーく分かりました…しんどいような嬉しいような、でもしんどい。

2014/03/30

tom

小池昌代の本を連続して借りてきているのだけど、この本には、ちょっと困ってしまった。現実と非現実の境界を行ったり来たりしていて、現実の方もボンヤリとしているから、非現実の方は、ほとんど了解不能。私としては、すんなりと物語の中に入れないという事態に。ところで、小池さんの書く物語に登場する老人男には、なにやら腐臭を放つような雰囲気がある。どうしてなのだろう。「弦と響」に出てくる老人演奏家もなかなかすごかった。小池さんは、老人男に対して、特別の悪感情があるのかしら。年寄りの私としては、ちょっと気になってしまう。

2014/06/14

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