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天皇の影法師 (中公文庫)

天皇の影法師 (中公文庫)

天皇の影法師 (中公文庫)

作家
猪瀬直樹
出版社
中央公論新社
発売日
2012-04-21
ISBN
9784122056312
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天皇の影法師 (中公文庫) / 感想・レビュー

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ころこ

本書は近代天皇制をめぐる幾つかの小論集です。「天皇崩御の朝に」は、大正の次の元号が『光文』だというスクープを報じた東京日日新聞(現毎日新聞)とこの件で記者を辞めることになった杉山記者を追います。関係者の証言では、当初、光文だったものが、このスクープによって急遽、昭和に変更されたといいます。皇室の面子を考えると、スクープは許さないことは明らかですから、スクープ後に別の元号に差し替えられ、原理上スクープはあり得ない。とすると、このネタには、そもそも報道の価値が無いということになるでしょうが、彼らはなぜ追いかけ

2018/01/20

=emy=

今度は平成から令和になるのですが、その元号が変わる節目におこった光文事件に興味を持ちこの本を手に取りました。堅実な取材に基づいていて圧倒。あとは八瀬童子の取材も興味深く読みました。ページは多くないのに読むのに時間がかかった…

2019/04/08

きつね

インタビューや非公式資料を博搜し、天皇制をめぐるマイナーな群像劇を明らかにして行くスタイル。天皇制が古くから様々な虚構と非理論によって支えられてきたことがみえてくる。著者曰く批評やミステリなどをかねた「新製品」らしいが、本質的には、鴎外モチーフの反復。考証学や「かのように」としての天皇制。八瀬村を描いた章は読み応えあり。小説としては、なぜ「私」は語るのか、語ってしまったことで何が起きたのかを盛り込んでほしかった。「へえー」以外の感想が持ちにくい。問いの連鎖の数珠繋ぎ、資料のたらい回しの快楽がある。

2014/01/20

mizuha

猪瀬直樹氏のデビュー作。 八瀬童子に惹かれて手に取った。 丹念に資料にあたって書かれている印象で各章の読み応えもあるが、鴎外と元号の繰り返し感は否めない。個人的にはこの視点での興味は広がっていかなかった。予備知識が必要だったかな。

2014/04/22

D凡人

江戸城無血開城から突として、近代化に染まる明治へと時代の移り変わる最中、国家の基幹を担う公使、天皇に関わる民、ジャーナリズムに活きるもの、無念の皇攘民兵たち、大東亜戦争の敗戦までの大河。教科書では学ぶことはない近代史の傑作がここにある。列強と覇権を争う開国明治という国家はハリボテであり、天皇を神格化することで、砂上の楼閣を築いたツケは。明治維新が如何に突貫的だったか、また天皇の世紀と形容される明治の危うさを感じます。天の配剤、八瀬童子のルーツを探る。やはり猪瀬氏は作家であるべきでだった、と惜しむ

2016/01/12

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