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それを愛とまちがえるから (中公文庫 い 115-2)

それを愛とまちがえるから (中公文庫 い 115-2)

それを愛とまちがえるから (中公文庫 い 115-2)

作家
井上荒野
出版社
中央公論新社
発売日
2016-03-18
ISBN
9784122062399
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W不倫に気づいてしまった、“セックスレス”夫婦――『それを愛とまちがえるから』稲森いずみ主演でドラマ化

『それを愛とまちがえるから』(井上荒野/中央公論新社)

 直木賞受賞作家・井上荒野の『それを愛とまちがえるから』が、稲森いずみ主演でドラマ化されることが決定。「今から放送が待ちきれない」「稲森さんの演技が楽しみ」と話題になっている。

 同作は、専業主婦の伊藤伽耶を主人公とした物語。伽耶は仕事熱心な夫・匡と結婚して15年になるが、2人は長いこと“セックスレス”の状態だった。伽耶は漫画家の誠一郎と不倫関係に陥り、匡も恋人・朱音と関係を持つ。すっかり冷めきった夫婦だったが、ある日思わぬきっかけから双方の不倫が同時に発覚。何故か互いの相手と知り合いになり、奇妙な関係がスタートしてしまう―。

 伽耶を演じる稲森は、ドラマについて「この作品は、日常で起こる夫婦のあるあるがたくさん詰まっています」とコメント。コメディタッチな作品になっているようで、「撮影中も笑ってしまうのを我慢することが大変でした」と撮影現場のエピソードも明かしている。監督の宮本理江子は、稲森を「伽耶と似ていて芯がすごく強い方」と評価。視聴者に対しては、「虚しいとか悲しいとか感じている方に見ていた…

2018/11/3

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それを愛とまちがえるから (中公文庫 い 115-2) / 感想・レビュー

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さてさて

「それを愛とまちがえるから」という書名の『それ』が気になるこの作品。『いつから、セックスが夫婦の義務になりかわり、することにもしないことにも言い訳が必要になったのだろう?』というその先にまさかのW不倫が展開する様を見るこの作品。一見修羅場が展開すると見えたその先にはコミカルに振った井上さんが描く、深刻な内容を軽やかな筆致の中に見せていく興味深い物語が存在しました。読後にその書名の絶妙さに、なるほどねと、妙に納得感を感じるこの作品。その文体含め、軽快にスイスイ読めてしまう物語にすっかり魅了された作品でした。

2022/04/20

じいじ

 或る日の朝「あなた、恋人いるでしょう」とドキッとする妻のひと言から幕が上がります。(不肖私なら泰然自若と少しも揺るがずですがw)主人公の夫は、目はうつろ茫然自失の体です。この夫婦どっちもどっちですが、セックスレスを除けば仲睦まじい素敵な中年夫婦。W不倫が露見した後は、二人の嫉妬心も垣間見えて愉快で面白い物語です。不倫の恋を、こんなにも明るくコミカルに描く井上荒野もいいですね。大人の火遊びコメディ劇は面白かった。夫婦とは…?、について、愉しく勉強させていただきました。

2017/08/04

まさきち

お互い不満を持ちながら素直に相手に伝えられない匡と伽耶、そしてその不満を晴らすかのようにお互いが恋人を作り体の不満を晴らしていたがひょんなことから夫婦とそれぞれの恋人4人でキャンプに行くことに。そしてそれぞれの存在の大切さに気付いて再生していく、そんな感じなんですが一番気になったのはやっぱり夫婦がそれぞれそんな風に思っていたのかと気づかされたことですかね。

2016/04/04

M

倦怠期の夫婦。それぞれに恋人がいることを告白。それぞれの相手にも事情を説明。そうお互いに承知の上で妻は外泊宣言。夫は自宅に彼女を連れ込む。妻が帰宅して鉢合わせ。そのまま3人で飲み会。ダブルデートで4人でキャンプへ・・・この辺りで、いい加減ひとりくらい異論を唱えろー‼ってなりました(笑)。流れゆくまま。流れ着くまま。軽薄な、ある意味贅沢な大人の恋愛ごっことも取れる。・・・誤って好みじゃない入浴剤を入れてしまったぬるま湯に浸かって徒労感を覚えるような読後感。

2016/05/13

ワニニ

わかる。そんな夫婦、たぶんよくいる。夫の言動も妻の思いも、はたまた相手の若い女や漫画家の男の気持ちさえ、うーんと唸るほど絶妙。身につまされちゃったりもする。伽耶の行動はちょっと突飛にも見え、まぁ、そんなふうにデフォルメして描いているのかもしれないけれど、やるかもしれない感が面白いし、怖いもの見たさも手伝って盛り上がる。でも、いろいろ暴れて(静かに)みても、結局、夫婦(家庭?)に落ち着くのね。香山リカの解説も併せて、苦笑しつつ、あっという間に読了。せめて物語くらい、もうちょっと夢見たいから、次行こう!

2016/09/09

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