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他諺の空似 - ことわざ人類学 (中公文庫 よ 36-3)

他諺の空似 - ことわざ人類学 (中公文庫 よ 36-3)

他諺の空似 - ことわざ人類学 (中公文庫 よ 36-3)

作家
米原万里
出版社
中央公論新社
発売日
2016-05-19
ISBN
9784122062573
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他諺の空似 - ことわざ人類学 (中公文庫 よ 36-3) / 感想・レビュー

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エドワード

米原万里さん没後10年フェアで購入。達者な文章、よくぞ調べた世界のことわざ集。人類は兄弟、地球はひとつ、とつくづく感じる。彼女に今の世相を語らせたいという解説の酒井啓子さんの言葉にうなずく。「うそつきは泥棒の始まり」は万国共通でしょ、マスゾエくん。「大山鳴動鼠一匹」ならぬ「大量殺戮兵器を隠したと騒いで戦争しかけるも結局発見されず」という、ブッシュのイラク攻撃と小泉首相の追従への痛烈な皮肉がいかにも米原さん。イソップ起源のことわざが多いのも新発見、一番笑ったのは「熊の親切」というロシアのことわざ。

2016/07/06

たなかか

遺作 下世話なシモネタありそうな小話→日本の諺→世界中の諺や慣用句→日本の政治 小話秀逸 人間の感覚の同時性だったり 元々外国の諺だったり、影響し合う世界

2020/12/11

ががが

ことわざの語源学、あるいは対照ことわざ学、といった趣だろうか。ひとつのことわざを取り上げて、その起源や系譜、類似のことわざを古今東西の言語の中から探し出し、時にことわざの中に込められた真理の普遍性に感心したり、時に言語間や文化間のニュアンスや教訓の度合いの温度差から民族の多様性に興味を引かれたりした。当時のブッシュ政権や小泉政権の風刺が強烈で、ことわざを取り上げたのは当時の政治や国際情勢をスマートに批判するためではないかと思われるほど。章冒頭の小話にも書き手のセンスを感じる。

2022/04/10

しゃばばんぬ

ものすごい教養とユーモア。さらに社会批判をおりまぜる。小泉政権がすっごく嫌いだったんだなー。

2017/03/27

びっぐすとん

よくまぁ調べたなぁー、と思う世界の諺の数々。言い回しが違っても似たような内容の諺が世界中にあるんだな。米原さんの晩年のエッセイは時事ネタ、特にブッシュ・小泉政権批判が多い。それに異を唱えるつもりはないが、諺に関するネタだけで十分楽しめるのに・・。ちょっと興を削がれる。同時通訳者として純粋に諺だけに絞ったエッセイだったら、20年、30年経っても古臭さを感じずに楽しめるのに惜しい。

2016/07/19

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