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星戀 (中公文庫)

星戀 (中公文庫)

星戀 (中公文庫)

作家
野尻 抱影
山口誓子
出版社
中央公論新社
発売日
2017-07-21
ISBN
9784122064348
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星戀 (中公文庫) / 感想・レビュー

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ふう

すてきなタイトルでしょう。この本は2017初版となっていますが、底本は1954年発行。星を愛する二人の随筆と俳句の作品集で、描かれている星空や風景、季節は昭和20年代のものです。わたしが子どもの頃でさえ、鹿児島で見ていた星空は、それこそ宝石箱をいくつもひっくり返したように美しいものでしたが、戦中戦後はなおさらの美しさだったことと思います。独特の言い回しも味わい深くきれいです。「銀漢」は天の川。『銀漢や水の近江はしかと秋』北斗七星は知っていましたが、南斗六星もあることを初めて知りました。

2017/10/30

ベル@bell-zou

忘れられないのは、10年前の3.11。地上の光が失われた夜。ふと見上げた星空の美しさに見惚れ、畏れた。山口誓子の序文と最後の随筆。台風で避難した先からの帰路、月夜の星空の美しさが語られている。人の営みは儚く、自然の力には抗えない。同時に、自然の美しさに一瞬何もかもを忘れ”しずかに強く”励まされるのだ。星の巡りに合わせて誓子の句を引く野尻抱影の随筆。そうか、星を眺める人には太陽や月と同じように星も上るし沈むんだなぁ。まだまだ自然が生活の間近にあった時代。イメージするには遠すぎて別世界のようなのに ↓

2021/02/07

みねたか@

月々の星にまつわる野尻抱影の随筆と山口誓子の句の競作。野尻氏の随筆は語られる情景が鮮やかに迫ってくる。まるでラジオの歳時記を聞くようだ。そして山口誓子の句。 暗き雁暗き昴を見て帰る/寒昴天のいちばん上の座に/寒星を見に出天狼星を見る/ 特に冬の冴え冴えとした星の姿が鮮やかだ。原典刊行は戦後間も無く。70年の時を経て、語られる星々はより鮮やかに届いてくる。この時期に文庫として本書を世に問うた関係者の英断に感謝。

2018/02/25

kurumi

遠方に輝く微細な星は、私達が生きる地上に注ぐ唯一の宝石となる。時が経てど、星の位置は不動であり、変わらない姿でその位置に存在してくれる。星を見て綺麗と言うだけでは収まらない、孤独な気持ちに寄り添う光で涙を流す事もあるだろう。また星の句が、ある星のその瞬間の美しさを体現し、神秘性、感受性を高めさせる。私は五月編で出てきた句がとても好きだ。星を見る度に思い出したくなる句が見つけられて嬉しい限りだ。

2021/08/13

とんこ

一気に読むより、何度も少しずつ味わう本。 野尻抱影さんの文は、読み返すたびに言葉の美しさに驚嘆します。 文章を眺めるだけで、 60年以上前の日本の夜の冴えた空気が鼻先に匂うような不思議な感覚があります。 他の方も書いてらっしゃいましたが、 こういう本をまた文庫で出してくれる出版社に感謝!装丁も素敵!

2021/08/21

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