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夏目漱石を江戸から読む - 付・正宗白鳥「夏目漱石論」 (中公文庫 こ 43-2)

夏目漱石を江戸から読む - 付・正宗白鳥「夏目漱石論」 (中公文庫 こ 43-2)

夏目漱石を江戸から読む - 付・正宗白鳥「夏目漱石論」 (中公文庫 こ 43-2)

作家
小谷野敦
出版社
中央公論新社
発売日
2018-05-22
ISBN
9784122065796
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夏目漱石を江戸から読む - 付・正宗白鳥「夏目漱石論」 (中公文庫 こ 43-2) / 感想・レビュー

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shinano

ふむ。江戸文芸が漱石先生にしみこんでいるのがわかる著書ではある。やや、著者の文学文芸への持論確立のための漱石先生を“出汁”に筆致する面もみえるような気もしますが。 第五、六章は、著者らしい(著者の好きなメス入れ)だと思いました。過去にちょっとだけ著者の物を読んでまして。 特に 第六章は、読んでいくと、著者と上野千鶴子女史との論争が思い出される。男女恋愛を時代風潮からの観点の差とジェンダーの時代推移の認識論なのだが、ね。

2019/06/19

Sosseki

「江戸から」というより、「男と女」という観点から作品を論じているようで、期待外れだった。「三四郎」、「それから」は確かに、男女間の物語ではあるので、なるほどと思いながら読んだし、明暗の吉川夫人と津田ができていたというのは面白い説だったが。維新直前に生まれ、漢文学好きの漱石が英国留学を英文学学者となり、日本文学の作家になった。漱石の作品は他の明治の作家と異なり、文体を含め「時代」を超えて理解されるものが多い。江戸からの視点に期待したのだが…。

2019/08/23

でろり~ん

江戸から、という部分がかなり薄いなあ、という感想でした。歯切れよく正直な文体で、資料に対する当たり方に信頼のおける、好きな方の著者ではありますが、擁護側に回っていた里見弴関連の本は良かった印象ですが、どっちつかずの感覚で、なぜ漱石をターゲットにしたんでしょうかね。とっても分かりやすく先人の文例をひいてきて、それでもっての結論が二段階か三段階跳んでいるような、ま、いつも通りの語り口ではありましたが。なぜ、小説のなかの人物に世間的な正当性を求めるんでしょうか。時代、ということでもなさそうに思いますけれどねえ。

2019/06/22

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