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安岡章太郎 戦争小説集成 (中公文庫)

安岡章太郎 戦争小説集成 (中公文庫)

安岡章太郎 戦争小説集成 (中公文庫)

作家
安岡章太郎
出版社
中央公論新社
発売日
2018-06-22
ISBN
9784122065963
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安岡章太郎 戦争小説集成 (中公文庫) / 感想・レビュー

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松本直哉

反抗としての消化器。そんなことを考えながら「遁走」を読む。兵士が頭から足の先まで管理されても、消化器だけはだれにも(本人にも)管理できず、それは最後に残る人間の尊厳かもしれない。兵営での抗しがたい食欲、その必然の結果としての下痢、駆け込んだ便所で用を足す間に部隊が出発してしまって一人だけあとに残される悲喜劇。下痢のおかげで命拾いしたといえようか。紛失した銃の部品を探して皆で便壺をかきだし、最後には下士官が褌一丁になってそこに潜る情景にも啞然。そんなにまでして合わせねばならない員数。下士官のプライドの滑稽。

2020/12/22

Tadashi_N

戦わない戦争小説。戦場より病院が舞台。

2021/01/20

CTC

昨年6月の中公文庫新刊。初出は『群像』や『文學界』等の文芸誌で、巻末には開高健との対談を収録。安岡章太郎は割と赤裸々に私小説を書いた人とされているそうだ。陸軍獣医少将の息子であるが慶大在学中に召集され満州981部隊(第1師団ですね)に配属、比島に移る直前に発熱し終戦のひと月ほど前に結核で除隊している。本書は戦時を舞台とする6つの掌編からなり、射撃の腕は滅法いいが、あまり器用ではなく体の弱い“安木加介”という二等兵が主人公だ。内務班や病院での理不尽な現実も、諦観とある種の明るさを持って記されている。

2019/02/02

Mikio Katayama

満州での軍隊生活の倦怠と頽廃を描いた「遁走」は、戦争小説の傑作。

2018/12/08

まどの一哉

戦記文学もいろいろと読んでいるので、「遁走」もやはり軍隊の理不尽で不合理な精神主義や悲惨な戦場を描くものと思って読み始めると、しばらく読んでいるうちに全然違う印象に気づく。著者体験をもとに書かれたこの作品では主人公は戦闘に赴くこともなく入院してしまう。

2020/04/17

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