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太宰治 (中公文庫)

太宰治 (中公文庫)

太宰治 (中公文庫)

作家
井伏鱒二
出版社
中央公論新社
発売日
2018-07-20
ISBN
9784122066076
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太宰治 (中公文庫) / 感想・レビュー

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鼻出し受験生・寺

図書館で借りて読んだのだが、これは買えばよかったと思う1冊。私は人物の回想録が好きである(むろん興味がある人のものに限るが)。太宰が遺書に「井伏さんは悪人です」と書いた師匠・井伏鱒二による太宰回想文集であるから興味は尽きない。太宰治はネガティブなイメージがありながらも、国民的に愛される作家でもある。それはこうした作家達による回想録のお陰ではなかろうか?。気弱で泣き虫で狡くて見栄っ張りで嘘つきでロマンチストで甘えん坊な等身大の太宰。読んでいて拳骨をくれてやりたくなる男だが、彼の弱さは私の中にも全てある。

2018/11/07

みやび

多分、太宰が身近な存在としてそこにいれば、いろいろと面倒で付き合いにくいだろうなとは思う。太宰自身が師匠と呼んだ井伏鱒二を筆頭に、周りの人達が常に彼に振り回されているようにも見える。にも関わらず、誰もが太宰を心から心配し、才能を見抜いて世話を焼く事を止めないのは、彼のガラスのように繊細で脆い心の内と、今にも壊れてしまいそうな危うさが、人懐っこく戯けて見せる彼の中に同居しているのを解っていたからかもしれない。太宰にとって生きるという事が、どれほど苦しかったか。人が彼から目を離せなくなる程に…。

2019/10/27

ホシ

キライだけど気になる太宰治。「それはね、キミ。ボクの事が好きなんだよ」って、冥土で寂しい笑みを浮かべて呟く太宰の声が聞こえてきそう。あーイヤだ、イヤだ。本書は井伏鱒二による太宰についての手記集。本書を読むと太宰自らがデカダンスを引き寄せざるを得なかったような気がして憐憫を覚えます。特に山崎富栄との心中は背筋が寒くなりました。彼女が太宰を軟禁状態にしたとか、太宰の遺体の首には圧搾痕があったという話は眉をひそめたくなります。キライだけど、私も太宰に直接会ったら井伏氏のように惹き付けられたのでしょうかね。

2018/11/19

そうたそ@吉

★★★☆☆ 太宰と近しい関係にあった、井伏鱒二による太宰を回顧するような一冊。太宰自身が著者を師と仰いでいるほどであったのだから、どれだけ近い関係性にあったかがよくわかるのだが、そんな著者だからこそ知る太宰の一面が垣間見えるものばかりで非常に興味深い。正直言って、太宰を友人として見ればなかなか面倒な人物であろうことは間違いないとは思うのだが、それでもまるで親のように世話を焼く著者には底知れぬ情のようなものを感じる。太宰の思わぬ一面を知ることができるという意味では、太宰好きとしては必読の一冊かと。

2019/02/09

フム

「太宰治 生誕110年展」を近隣の文学館に見に行って、太宰が井伏鱒二に宛てた手紙をいくつも読んだ。甲府でお見合いをして結婚する頃の手紙は、仲人の井伏への感謝と期待に答えて生きていこうとする決意に溢れた手紙で、どこか破綻した太宰のイメージとはまた別の一面を見た気がして、興味をもった。井伏鱒二の『山椒魚』を読んだ太宰が大学入学で上京した際に井伏を慕って弟子入りを求めた話は有名だが、終戦までの二人の交遊がさまざまな語られていてとても興味深かった。『富嶽百景』の御坂峠での放屁のエピソードなど面白く読んだ。

2019/06/30

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