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愛しいひとにさよならを言う (中公文庫 い 129-3)

愛しいひとにさよならを言う (中公文庫 い 129-3)

愛しいひとにさよならを言う (中公文庫 い 129-3)

作家
石井睦美
出版社
中央公論新社
発売日
2019-10-18
ISBN
9784122067875
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ジャンル

愛しいひとにさよならを言う (中公文庫 い 129-3) / 感想・レビュー

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buchipanda3

優しく思いやりのある言葉を掛けてくれる愛しいひとたち。ずっとそばにいてくれたらと思う気持ちが強ければ強いほど、やがてより切ない気持ちをもたらしてしまう。そんなことを改めて思い出させる物語だった。父親ではない穣さんをチチと呼んで回想する"いつか"。穣さんのパパという言葉への反応から、彼女の父親というものに対する本当の気持ちが垣間見えた気がした。母親に対する優しさが無理をさせてたのかなあ。彼女の素直な願望がチチと呼ばせたのではと思った。それだけに、苦しくもさよならを受け止めた彼女の思いを表した一文が心に残る。

2019/10/28

佐島楓

私も父親がおらず祖母と折り合いが悪い母を見て育ったので、いつかちゃんの境遇に感情移入度が凄くてつらかった。母と娘の濃密な空気感は懐かしくて涙が止まらなかった。たぶんこういう描写は実体験がないと書けない。人は立って歩いていかなければいけない。愛された記憶がある限り。

2019/10/28

mincharos

1年も経たずに再読してしまった!!それでも細かいところは忘れているという。。(記憶力!)「ぼくもだよ」を読んで、大事な本を再読したくなり、選んだのがこれ。なんで私がこのお話をこんなに好きかと言うと、いつかのおばあちゃんの存在が大きいと思うのよね。こんな風に家族であれ合わない人がいて、どうしてもその人といると傷ついてしまう自分。相手は傷つけようとしてその言葉を発しているわけではないかもしれない。でもその人の発する一言一言がなぜか自分を傷つける。そしていつかと母の関係性もとてもリアルだなと思うのです。

2021/02/18

mincharos

前半はのんびりしたお話だなと読み進められず、ちょっとずつ間を置きながら読んでいたけど、後半で一気にもってかれた!!いつかが母とユキさんとの穏やかな生活の中で少しずつ大きくなり、多感な思春期に差し掛かった頃に色んなことが起きる。人生で出会うみんなのことを好きになれればいいのに、そうではない人もいる。ようやく好きになれる人と出会ったのに、その人とは別れなければならなかったりする。そう、人生は思い通りにはいかない。でも前に進んでいかなきゃ。いつかはどんな大人になるのだろう。何度も再読したい大好きな作品になった。

2020/05/29

coco夏ko10角

いい作品だった。「一緒に生きてくれた人」というのが素晴らしい。そう思える人がいたことも、関係に無理やり名前をつけないでそう表現してくれたあの人も。そしていつかは大人になっていく。

2019/12/31

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