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新装版-汝の名 (中公文庫 あ 61-10)

新装版-汝の名 (中公文庫 あ 61-10)

新装版-汝の名 (中公文庫 あ 61-10)

作家
明野照葉
出版社
中央公論新社
発売日
2020-12-23
ISBN
9784122069978
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ジャンル

新装版-汝の名 (中公文庫 あ 61-10) / 感想・レビュー

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ざるこ

初読み作家。これはひと昔前フジ昼1時半枠ドラマのよう。ドロドロであり得ん展開もやめられない。容姿端麗姉の陶子と男に裏切られ半分鬱状態妹の久恵。姉に怯えながらも憧れる妹という主従関係にちょっとずつ違和感が。謎が小出しにされて気になってしょうがない。イケメンが次々登場。やっぱりそうよねと卑屈になる久恵の気持ちもわからんでもないが危ないビジネスながら自分を磨いて高みを目指し成功を手にする陶子の考えは尊敬できるとこも。衝撃が続いてラストはやっぱりそうくるか!のイヤミス具合は逆にすっきりで私って根性悪いなと思った。

2021/03/03

けいこ

容姿端麗で思いのままを生きる陶子と、陶子に使われながらも憧れ以上の感情を抱く久恵。主従関係のような女2人の行先は、、。あぁ、女って怖い。とにかくその一言。嫉妬心から生み出た狂気も怖かったけれど、その先のエピローグで「あれ、それでいいんだ?」と思った私もまだまだ甘かった。でも陶子の上昇志向は嫌いじゃない。『常に自分を見失わず、目指すところに向かって自らの足で歩んでいかなくてはならない。それが真の幸せに至る道』サスペンスだけど、ちょっとだけ、私も頑張ろって思えた1冊。にしても、怖い。

2021/11/16

JKD

感情の起伏が激しい陶子に翻弄されつつも、社会的成功者としての憧れを抱き同居を続ける久恵。やがて虚構と現実が交錯し、せめぎ合う世界で自身を抑制し演じ続けることが面倒になりエゴイズムが露になったとき、久恵の内に秘められた狡猾さが牙を剥く。久恵が静かにモンスターと化す様が恐ろしい。陶子も負けじと応戦し久恵に強烈な精神攻撃を仕掛ける。いつまでも終わらない女性としてのプライドと意地のぶつかり合い。この闘いに終わりはない。

2021/01/16

Takeshi Kambara

怖い表紙に惹かれて購入。容姿端麗で仕事も出来る姉と、男に捨てられ姉の家に居候するメンヘラ気味の妹。従者の様な妹を蹴ったりして性格の悪い主人公だな〜と思いながらも静かなストーリーを楽しんでいた中盤、二人の関係に感じていた謎の違和感の正体が分かってからドドッと雪崩の様に変わる景色に驚き、そして驚く事も許されない程の緊張感漂う後半は凄まじい位女と女の殴り合い。ラストもまぁ恐れていた通りになってしまい後味は悪い。だけどジャケ買いした時点でこの結末を求めていたんだなと満足出来る、なかなかハイレベルなイヤミスだった。

2021/03/17

Katsuto Yoshinaga

近所の本屋のおススメ本。「でも、取り返しのつかない過ちじゃない。生涯、負け組と決まったわけじゃない。このまま家に帰り、明日も同じ生活を続けているようなら負けだ」と決意する序盤。「惨めでどうするの?負け組でどうするの?冗談じゃない。これは闘いよ、勝ち組になるための闘いよ」と、またも決意の終盤。序盤と終盤のこのセリフは、異なるキャラクターの独白だが、これがなかなかカッコいい。私が女だったら痺れまくっているかも…。よくあるイヤミスだけど、ちょっと、台詞回しに惹かれた。

2021/01/22

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