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僕と彼女の左手 (中公文庫 つ 32-1)

僕と彼女の左手 (中公文庫 つ 32-1)

僕と彼女の左手 (中公文庫 つ 32-1)

作家
辻堂ゆめ
出版社
中央公論新社
発売日
2021-03-24
ISBN
9784122070479
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ジャンル

僕と彼女の左手 (中公文庫 つ 32-1) / 感想・レビュー

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mae.dat

こう言う世界観は辻堂さんの真骨頂なのでしょうね(まだ2冊しか読んだ事ないのですけど)きっと。災難や困難が降り掛かっても前向きに克服して行ってね。それで自分も気合いを注入されるの。友達からの励ましもあったけどさ。青春恋愛小説。ええのう////。ってところであれ?オチがついたのに、まだまだページが残っていますよ?ただ良かったね。ほっこりってだけじゃなく、もう一捻りミステリー的な要素付け加えられていました。おおー、そう言う事(*˙˘˙)♡。

2021/06/15

さてさて

ピアノへの情熱を傾けていくさやこ。苦悩の中に動けなくなってしまっている自身のことを思う習。そんな二人の”恋愛物語”の背景には、辻堂さんの見事なピアノの表現が散りばめられていました。しかし、そんな物語を読み終えた読者を圧倒するまさかの”ミステリー”な物語。数々の伏線が見事に回収され〈ポストリュード ~後奏曲~〉では、さらなるどんでん返しも待ち受ける見事な構成に読み応えをとても感じるこの作品。読了後、必ず読み返したくなる冒頭含め、さまざまな感情を刺激される読書の醍醐味を楽しませていただいた、そんな作品でした。

2022/08/15

のぶ

辻堂さんは先に読んだ「十の輪をくぐる」が良かったので読んだが、本作も恋愛、音楽小説として感動した。物語は、医学部生の時田習と清家さやこが学園内で出会うところから始まる。さやこは右手が不自由だけど、左手でピアノを奏でる才能を持つ。何度か会ううちに、習はさやこに恋心を抱くようになる。話は進み、二人はある出来事がきっかけで過去に出合っていたことが明らかになってくる。その過程がとても読ませるし、本作の核心部になっている。2人の健やかさがとても気持ち良い。彼女が弾く左手のピアノ曲をぜひ聴いてみたいと思った。

2021/04/08

Ikutan

『十の輪をくぐる』ですっかりファンになった辻堂さん。こちらも前半は、ん~という感じだったが、後半真相を知ってからはぐっと心を掴まれた。時田習は医学部五年生。小学生の時に列車脱線事故に巻き込まれ父親を亡くしたことがトラウマになり、病院実習で挫折し苦しんでいた。そんな彼の前に現れたのがさやこ。天真爛漫で積極的。何より左手だけで奏でる彼女のピアノが素晴らしい。以前TVで左手のピアニストの演奏に感動したことを思い出す。ふたりの恋の行方にハラハラさせられたが、あぁ、そういうことだったのか。ラストの手紙に涙が溢れた。

2021/04/20

となりのトウシロウ

時田習、医学部5年生。過去のトラウマから病院実習が出来なくなり留年が確定。親にも言えず昼間の時間を潰す中で、清家さやこに出会う。先天性の脳性麻痺で右手が動かない彼女は左手だけでピアノを奏でる。そんなさやこに習が惹かれていく。青春恋愛小説にいつものようにミステリー要素をプラスしたお話。ただ、今回のどんでん返しはある程度予測がついてあまり意外性を感じなかったのが残念。逸木裕の解説にあった「『自己の喪失』の物語」に共感。極めて大切なものを失った主人公の二人が不可逆的喪失と正面から向き合い生きていく様が感動的。

2023/09/24

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