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都鄙問答 (中公文庫 い 136-1)

都鄙問答 (中公文庫 い 136-1)

都鄙問答 (中公文庫 い 136-1)

作家
石田 梅岩
加藤周一
出版社
中央公論新社
発売日
2021-04-21
ISBN
9784122070561
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ジャンル

都鄙問答 (中公文庫 い 136-1) / 感想・レビュー

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やいっち

内容案内には、「文字がなかった時代にも、天の道理があった。文字を知るのではなく「心」を知れ。商人出身の梅岩は、神道・仏道、孔孟老荘を独自に解釈し、倹約と倫理を重んじる商人道を説いた。その思想は制度や階層を超えて、やがては武士にも「心学」として受け入れられる。本書は問答形式をとっており、生産と流通の社会的役割を評価し、利益追求の正当性を説いた画期的な 思想を読み解くことができる」とある。

2022/04/25

おせきはん

儒教に神道や仏教も取り込んで商人に求められる心構えを説いています。江戸時代に商人の役割を積極的に評価した点が新鮮だったのでしょう。学問だけでなく、人の心を知るのが大切であることは、誰にとっても、いつの時代にも重要な視点だと思いました。

2021/06/08

Ohe Hiroyuki

石田梅岩の代表的な著作であり、のちに「心学」と言われるようになる。▼商人が利益を追求することが、武士が禄をはむことと同じであることを述べており、本書の解説や帯にもあるとおり、確かに優れた経営哲学書であるといえる。▼もっとも、本書の実態は「問答」にあるのであって、その目的は経営哲学を教えることではない。突然長年の疑いが晴れた石田梅岩が、その務めとして、人々と対話したのであり、対話にこそ真骨頂がある。▼石田梅岩に質問をする登場人物とその内容の選び方に妙味を感じるところである。そばに置いておくとよい本である。

2022/06/20

翰林菩薩

 『孟子』中心の儒教ベースに、神道と仏教を調和的に捉えているのが特色だ。しかし儒教の長所・短所がそのままもろに出ているという印象を受ける。結局は体制順応イデオロギーに過ぎないところもあり、当時の武家社会に広く全般的に受け入れられたこともよくわかる。そのため、明治維新以後、現在に至るまで、あまり省り見られなくなった理由もわかる。  しかし一冊の書物として見た場合、これはかなりスリリングで、対話の応酬も反論、再反論もかなり鋭く、激しかったりするので驚いた。十分に面白い1冊。

2021/04/29

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