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ボロ家の春秋 (中公文庫 う 37-2)

ボロ家の春秋 (中公文庫 う 37-2)

ボロ家の春秋 (中公文庫 う 37-2)

作家
梅崎春生
出版社
中央公論新社
発売日
2021-06-23
ISBN
9784122070752
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ボロ家の春秋 (中公文庫 う 37-2) / 感想・レビュー

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大島優子そっくりおじさん・寺

こないだ出た文庫。編者の荻原魚雷曰く、『ボロ家の春秋』は21~2年ごとに文庫化されているそうだが、この表題作は青空文庫にあるので是非読んでみて欲しい。面白くてズルズル読んでしまう。今回復刊したのは、何かしら仕組まれているような気がする。というのも、先日、ちくま文庫から野呂邦暢の『愛についてのデッサン』が出て話題になっているが、野呂邦暢というペンネームは、『ボロ家』の登場人物から拝借したそうで、本書は野呂邦暢のエッセイ入りである。おまけに中公文庫は今月中に丸山豊の散文集を出すのだ。丸山豊というと、(続く)

2021/07/02

kentaro mori

⚫️「あの人はさすが作家だけあって、ものを見る目がするどい」こんなばかな話はない。目のするどさにかけて作家は、刑事や客引き番頭やバーのホステスには遥かに及ばない。現実面では作家はお人好しで、これほどだまされやすい人種はないのである。ただ番頭やホステスと違うところは、そこから虚実をないまぜて、一篇の小説に創り上げるというか、でっち上げるというか、そんな才が多少あるだけの話だ。それ以上でもなく、それ以下の人間でもない。常凡な俗物であるという自覚が、私のかえるべき初心なのである。

2021/07/01

ささらほうさら

直木賞が発表されたばかりだけど、梅崎春生の直木賞受賞作と候補作を集めた本を読む。5年の間に書かれた5篇の作風はガラリと変わっていく。最初の「黒い家」は正直あまり好きになれないし、著者自身が自分の観察眼の鋭さ皮肉の辛辣さを持て余してるような印象。それが表題作になると、うまいことオブラートに包まれてより小説らしくなり、ぐさぐさ刺されながらも笑って読める。とはいえ、最近の小説とは違い、やさしいせかい的な成分がなく、密度も濃い。読み終えるとくたびれる。それを中和してくれる荻原魚雷さんの解説がとてもよい。

2021/07/14

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