さそりたち (中公文庫 い 35-27)
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さそりたち (中公文庫 い 35-27) / 感想・レビュー
Inzaghico
四谷で会報誌の発送に勤しむ修道女に「自動封入封帯機」を売りつけようとするサソリチームの奮闘ぶり(だいぶ方向は間違っているが)がおかしい「”さそり”最後の事件」の最後のオチときたら。エピローグが、チームのこれからを感じさせて明るくてよい。華々しく負けたチームではあるけれど、もうひと花咲かすことができるのではなかろうか。コンゲームの醍醐味を堪能した。
2021/08/19
Nobuko
リメイクバージョン 1978年の作品らしい 嘘つきで犯罪者になるのを恐れて小説家になったという これまた嘘か誠かの井上ひさしが書く詐欺師のお話
2021/08/04
kousei
著名な作者だが、コンゲームエンタメジャンルの短編集とは意外だった。ちょっと古くさい題材だが憎めない4人組が詐欺まがいの営業で高額事務機器を売りつける楽しい作品。
2023/07/26
読書国の仮住まい
ボリューム 『七六年三月 データ・センター・システム』『七六年五月 フロントマシン』『七六年八月 情報検索機』『七六年十二月 自動給茶器』『七七年五月 自動封入封帯機』プロローグとエピローグに挟まれた5編の連作長編 世界観 アメリカ資本のワールド・キャッシュ・レジスター・カンパニー・リミテッド。 電算機や事務用機械の売り上げでは日本屈指の会社。 そこの若林文雄リーダーとする四人チームの綽名がさそり。 そんな彼らのセールス日録。 補足事項 騙す方も必死だが、その実全てにおいて結局失敗に終わるというシリーズ。
2022/01/04
hirayama46
詐欺すれすれの(あるいは詐欺そのものの)セールスを行うチーム「さそり」を描いた連作短編集。やや時代を感じさせるのは風俗的なものばかりでなく、コンゲーム小説としてもいま読むとだいぶ牧歌的というか、素朴な感覚が強いですね。軽妙な文章の魅力もあり楽しく読めましたが、真面目にと活動しているシスターに毒を仕込むのはやりすぎだった感じがありました。
2022/03/29
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