悪党の裔(下)-新装版 (中公文庫 き 17-13)
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悪党の裔(下)-新装版 (中公文庫 き 17-13) / 感想・レビュー
ポチ
下巻は物語が一気に動き出す。悪党の矜持を持って戦う赤松円心がなんともいい漢だ。叶う事なら赤松円心•楠木正成•足利尊氏の三人が楽しく酒を飲んでいる姿をみたかったなぁ。
2022/10/31
フミ
播磨の赤松円心を主役に描いた「北方南北朝」下巻です。上巻後半で、せっかく挙兵したのに、敗北してしまった円心。「六波羅なんて倒せるのか?」と、思っていたら、下巻の冒頭からカギとなる重要人物が上洛。どう「歴史の流れ」になるのか…と、ワクワクしながら読みました。「どうする尊氏」って、大河も良いかも?(笑) 北方南北朝では「大塔宮護良親王」への期待が大きいですね…後醍醐天皇と取り巻きは、最初から「駄目」という。部下にも読者にも腹を読ませない主人公は、戦国期の「真田昌幸」などがお好きなら、かなり熱いかと思います。
2023/08/18
マツユキ
漫画の影響で、『太平記』の時代が気になるのですが、今回は赤松円心が主人公。言葉は知ってても、イメージしづらかった悪党が生き生きと描かれています。楠木正成や、足利尊氏など、男の中の男たちが認め合う一方で、ダメな奴はダメと切り捨てられる潔さに痺れますが、ダメな奴も好きだな。時を見続けた男たちと、揺れ動く若者たちが、この時代をどう生きたか、最後まで楽しめましたが、文体なのか、男の美学なのか、若干苦手意識もあります。と言いながら、取り上げられている人物は気になるので、北方『太平記』後2作も読む。
2022/11/24
フク
#読了 上巻では大人しくしていた白い旗がついに立つ。円心との関係が都度変化していくのが面白い。 kindle再読
2023/03/24
豆電球
正直今まで赤松円心に惹かれた事が一度もなく、北方太平記もこちらだけ読んでいなかったのですが、新装版で平積みされていたので思わず買ったらとんでもなかったです。悪党になりきれなかった楠木正成、悪党でありたいのに血がそうさせてくれない足利尊氏。最も悪党らしくあった赤松円心。時の帝が後醍醐帝でなければ彼らはどんな生き方をしていたのだろう。決して交わる事がないからこその繋がりが男らしい切なさに満ちていて泣けてしょうがない。正成と一戦交えたいと願った白旗城。千早赤坂や湊川に隠れて見えなかった円心の想いにまた泣く。
2021/12/08
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