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グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

作家
スコット・フィッツジェラルド
Francis Scott Fitzgerald
村上春樹
出版社
中央公論新社
発売日
2006-11-01
ISBN
9784124035049
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グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

村上春樹は「訳者あとがき」で、本書の翻訳の基本方針として「現代の物語」にすることと語っている。訳文の文体は古さを感じさせないし、十分に現代的だ。しかし、その一方では強く時代を反映してもいる。この物語は1924年に書かれている(物語の舞台は1922年)のだが、この時期は戦間期にあたり、アメリカは平和で未曽有の好景気に湧いていた。ケープ・コッドを物語の主要な舞台にしていることも象徴的だが、これは東部の上流社会にとうとう入り込むことができなかったギャツビー(他の登場人物もまた)の華麗で、そして哀れな物語である。

2012/09/16

ハッシー

優雅で玲瓏な文体が「黄金の20年代」を経験したアメリカの雰囲気を感じさせる。 豪華絢爛な屋敷やパーティーの描写から「永遠の繁栄」を約束された当時の裕福な暮らしぶりが窺える。しかし、作者は満ち足りた生活の中に切なさや哀しさを抱いている。富と名声を極めたギャッツビー氏は儚く脆い当時の人々の代表として描かれているのではないか。

2016/09/01

ケイ

この物語の切なさを高めているのは、語り手のキャラウェイが、establishedの側にいながらも、その不道徳感に気付き、ギャツビーの恋を理解したから。デイジーやトムを不道徳だと激しく責めるより、ギャツビーを悼むことに心を向けたから。上流の女性に憧れる成り上がり者の話なんて吐いてすてるほどあるのに、それを陳腐にしない情景描写と美しく控えめな語り。その語りの多くが村上春樹の筆力にあるのだとしても。ウェストエッグの端から見える、海を隔てたイーストエッグの緑色の光が、本を閉じても心に残る。

2015/06/07

よっち@疲れ目注意☆彡

アメリカ文学の名作中の名作を、やっと手に取る。今で良かったと思う。もし夢と希望に満ち、若さ故の傲慢の最中だったら多分、大事な部分が解らずに終えてしまっただろう。諸行無常ということを、身に染みて思う。大袈裟でなく。ギャツビーという人物を通じて、人生について、考えさせられる。また、村上春樹さんの丁寧なあとがきにより、理解が容易になった。本編の翻訳については、ほかの訳文を読んで無いしまた、読む暇もないので比較のしようは無いけど、吞み込み易いと思う。映画のギャツビーはディカプリオよりレッドフォードの方が好きかも。

2016/10/03

mura

図書館で『愛蔵版』を借りた。1924年に書かれた物語。舞台は1922年のアメリカの東海岸、暑い夏の日。ゆっくりと時間が流れる。葛藤や人を思う気持ち、ねたみなどを台詞や所作・挙動の表現・描写に盛り込んでいる。ゆったりとした時代だからこそ、深く考えることができる。フィッツジェラルドは28歳の時に本書を刊行。私自身、翻訳というものを意識したことはなかった。翻訳者によって本の雰囲気が変わるのは当然。翻訳者村上さんは、冒頭と結末の訳に腐心したとあとがきで語っている。『君も覚えているだろう、オールド・スポート』

2013/10/31

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