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マンガはなぜ面白いのか: その表現と文法 (NHKライブラリー 66)

マンガはなぜ面白いのか: その表現と文法 (NHKライブラリー 66)

マンガはなぜ面白いのか: その表現と文法 (NHKライブラリー 66)

作家
夏目房之介
出版社
NHK出版
発売日
1997-11-01
ISBN
9784140840665
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マンガはなぜ面白いのか: その表現と文法 (NHKライブラリー 66) / 感想・レビュー

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ゲオルギオ・ハーン

マンガの表現方法を体系的に分析した一冊。読んでいて気付くのはマンガは日本語での表現技法を追求し続けているということだ。例えば、オノマトペの活用。日本人は会話の中でオノマトペを当たり前のように使う。そのため、マンガの中で出てきても苦もなく処理し、デザインからそのニュアンスも推測できる。他国でもオノマトペはあるが、日本語の会話ほどたくさん出てくるわけではない(西欧では頭が悪そうに見えるので避ける)ので、国によっては擬音を翻訳せずに注意書きでこれは~という動作を表すものですと記載している。

2023/02/16

bluemint

最近のマンガはコマ割りが従来と異なり、どの順番で読むべきなのか迷う。この本のコマの働きとコマの構成を読み霧が晴れた。女性マンガに多いがコマが並列で浮いているようなものの読み順は自由、同時の場面として読むこともでき、このようなページは解放的で軽やかに感じる。また回想場面と現在とを同時にを描くコマ割り手法や、微妙な時間差を持ち継起するものを表現する技術も少女マンガの最先端部で開発された。少年マンガで育つと、このような読み方が難しく、戸惑っていた。なるほど、と思うことの多い本だった。入手困難で図書館で借りた。

2019/02/13

Z

良書。

2014/10/19

山ろく

マンガはストーリーやギャグが面白ければ面白いという訳ではない。この本を読んで以来、それまで何気なく受け止めていたマンガのしくみというものに気づかされ、意識するようになった。コマ割りによる視線の誘導や時間経過の表現、少女漫画のコマ構成の意味、吹きだしの形や配置、絵で描かれる多彩なオノマトペや記号的な表現など多くの作例や実験(異なるマンガで「目」を入れ替えてみるなど)とともに様々なテクニックとその効果、そして面白さの謎が解き明かされていく。この本が書かれたのはもう20年以上前。その後の進化にも注目してみたい。

2008/12/02

ソーシャ

マンガを形作る様々な表現技法を細かく論じた本。20年ほど前の本で、出てくる作品にも古さを感じますが、マンガの基礎となっている表現とその効果について、実際の例を挙げつつ論じています。普段はさっと読んでしまいがちなマンガですが、じっくり読むとこんなにも詳しく分析できるんだということが感じられる本です。

2016/08/16

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