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「現金給付」の経済学: 反緊縮で日本はよみがえる (NHK出版新書 653)

「現金給付」の経済学: 反緊縮で日本はよみがえる (NHK出版新書 653)

「現金給付」の経済学: 反緊縮で日本はよみがえる (NHK出版新書 653)

作家
井上智洋
出版社
NHK出版
発売日
2021-05-11
ISBN
9784140886533
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「現金給付」の経済学: 反緊縮で日本はよみがえる (NHK出版新書 653) / 感想・レビュー

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ta_chanko

近年、AIの発達とともに導入の是非が議論されていたBIが、奇しくもコロナ禍によって国民全員への現金(10万円)給付というかたちで現実化。長らく続くデフレ不況から脱却するためには、二階建て(固定・変動)BIの導入による貧困の撲滅と、体験型消費の増大が求められる。MMTに基づき、過度なインフレを防止しながら国民に生活保障の現金を給付していく。自国通貨を発行できる統合政府(政府+中央銀行)は、財政破綻の心配をする必要はない。財政均衡を目指す必要も、国債をすべて償還する必要もない。

2021/07/26

あるにこ

ベーシックインカムに関する本。国がもっと国民にお金をばらまいて経済を豊かにするべきなのではと感じた。ギリシャで起きたようなハイパーインフレを恐れているようですが、ギリシャとは異なり、造幣局があるし、お金が行き渡りすぎたら、何らかの形で紙幣を処分すればいいわけで。 お金の多さ=幸福度ではないが、お金の滞りをなくし、経済を回すことが重要であると理解しました。

2021/06/17

izw

ベーシックインカムを推奨している井上智洋氏が、コロナ危機下の政策のあり方を考察している。ある程度のお金を全員に給付せよ、その財源は政府が「借金」すればよい、という主張である。つまり、コロナを機会に、ベーシックインカムを実施せよ、と言っている。自国通貨を持つ政府は、いくら借金してもよい、借金をしても通貨量を増やせば済む、という議論がなかなか分かりにくい。ある程度のインフレにするのが望ましい。現在の日本はデフレなのに、インフレになることを警戒しているのはおかしい、という議論はそうかな、と思う。

2021/11/11

chiro

我国の財政政策については緊縮派が多勢を占めている中でMMTの主張から反緊縮派が台頭してきた。著者は反緊縮派として我国の停滞している経済状況に対して『現金給付』と言う手段にフォーカスして日本が如何に成長に向けて舵を切れるかを示している。また、成長が環境破壊の元凶としている動きが強まっている中で独自の成長路線を唱えている。

2021/05/15

y_u

AIやロボットの時代を想定し、すでに供給過剰と格差社会に陥っている日本にベーシックインカムの導入を訴える。ベーシックインカムで固定的に支払えれば、無駄な申請作業が伴う諸制度に比べ、リーズナブルかもしれない。本文中にあるように、最終的に金融資産税を原資にベーシックインカムとして広く国民に給付する方法は、金融資産の格差が広がっている中で理論上正しいと思える。ただ、アメリカでは擬似的なベーシックインカム政策が取られ、急激なインフレを引き起こしたことを見れば、筆者が言うように、漸進てきな導入が望まれるだろう。

2022/10/29

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