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木曜殺人クラブ (ハヤカワ・ミステリ(1971))

木曜殺人クラブ (ハヤカワ・ミステリ(1971))

木曜殺人クラブ (ハヤカワ・ミステリ(1971))

作家
リチャード・オスマン
羽田詩津子
出版社
早川書房
発売日
2021-09-02
ISBN
9784150019716
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木曜殺人クラブ (ハヤカワ・ミステリ(1971)) / 感想・レビュー

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パトラッシュ

老人探偵が活躍するミステリは幾つかあるが、ここまで傍若無人に振る舞うのは初めて。暇潰しで未解決事件の謎解きに興じる高齢者施設の入居者たちが、本物の殺人に遭遇して大ハッスルするのだから。警察を散々振り回しても何も言われず、周囲の関係者が唯々諾々と従うばかりなのは疑問だが、時折り過去の苦しみが顔をのぞかせながら年齢に似合わぬエネルギッシュな活動ぶりが生み出すユーモアが全編に満ちている。視点の転換が頻繁で重要な手掛かりを簡単に入手できるなど難点もあるが、前世紀前半の英国本格黄金期の作品を好む読者なら楽しめよう。

2021/10/14

まちゃ

舞台はイギリスの引退者用高級施設、クーパーズ・チェイス。そこで未解決事件の推理を愉しむ<木曜殺人クラブ>の面々、エリザベス、ジョイス、ロン、イブラヒム。彼らが、施設関係者の殺害事件の真相究明に挑むミステリ。原作がイギリスなので、ストーリー展開や登場人物を把握するまで、少し時間が掛かりました。慣れてくるとなかなか面白かったです。既にスピルバーグが映画化権を獲得しているそうで、映像化したら、さらに面白そうな作品だと思います。

2023/12/31

R

イギリスの老紳士淑女、と呼んでいいのかわからんが、爺婆が暇つぶしに殺人事件をあれこれ調べて解決してしまうみたいなお話。実際はもうちょっと入り組んでいるし、いかにも英国ジョークといえるような嘘が冗談かわからない会話ばっかりで、皮肉と笑いが渋滞している内容が面白かった。最終的にはかなりビターなお話じゃないかと思うんだが、それはそれとしてイギリス人として正しいといわぬばかりの老人たちの無茶が気持ちよいようでもあり、怖いようでもありと、楽しく推理を堪能できた。

2023/02/18

stobe1904

【2022このミス第8位】イギリスの高齢者施設に木曜殺人クラブという未解決事件の調査を行う老人たちのグループがあった。施設の経営者が殺害されたことをきっかけに、警察と丁々発止のやりとりをしながら、独自に事件を追うが…。老人たちのユーモラスで、とぼけたやり取りを通して少しづつ事件の真相に肉薄するスタイルは斬新でとても面白い。最終盤のシリアスな謎解きも秀逸でミステリとしての出来も素晴らしい。一癖も二癖もある愛すべき老人たちにまた会いたい。★★★★☆

2022/03/22

遥かなる想い

2022年このミス海外第8位。 引退者用高級施設の未解決事件の調査を趣味とする老人グループ 木曜殺人クラブの物語である。施設の経営者の一人が殺害されたのをきっかけにして、物語は動き出すが、ひどくのんびりと 推理は進む…経歴不詳のエリザベスの 存在感が圧倒的で、いかにも英国風のミステリーだった。

2021/12/18

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