読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)

作家
フィリップ・K・ディック
浅倉久志
出版社
早川書房
発売日
1978-10-01
ISBN
9784150103149
amazonで購入する Kindle版を購入する

ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

かみぶくろ

PKD(と略すらしい)による哲学的SFミステリー。電気羊も傑作だが、個人的にはサスペンス色の強いこちらの方が好み。テレパスやら不活性者やらの超能力者が存在し、死者が半生命として意識を繋ぐ未来世界が舞台。序盤は超能力者同士の抗争みたいな展開で話が進むが、突如時間が衰退する別世界に突入、後半は謎が謎を呼ぶその世界の解明に主人公が駆けずり回る。鍵となる「ユービック」が一義的な効能以上に、哲学的神秘的な意味を含んでいそうで読後も考えさせられた。なお、本書はPKD総選挙(笑)第1位に選ばれた作品とのこと。納得。

2016/07/02

ゆかーん

痺れる~!!読み終わったあとの満足感は他のSF小説では決して味わえません!やはりフィリップさんは天才的!時は1992年のニューヨーク。「超能力」や死者との会話を楽しめる「半生命」など、感覚的な精神が発達した未来の世界。過去に遡る「時間退行」現象に巻き込まれ、命の危険に恐怖するジョーが、UBIKという特効薬を使って、この事態を食い止めようと奮闘する話です。未来を自由に操るという発想には度肝を抜かされました。でも、人間が時間や寿命を自由に操れてしまうとしたら、道徳や倫理観が崩壊してしまいそうで怖いです。

2018/03/27

かえで

超能力者の力を中和する不活性者集団「ランシター合作社」は、月面に超能力者が集結していると聞き、ジョー・チップら不活性者たちは月面に乗り込む。しかしそれは…「超能力者とそれに対抗する組織のバトルものか?!」と思いきや、思わぬ方向に話が進んだのでビックリ。ディック得意の現実崩壊、何が現実で何が架空か、正体不明の敵の正体は、ユービックとは何か…全体が強烈なサスペンスに覆われている。次々と反転していく世界に下から崩れていくような不安に陥りながら、読み進めずにはいられないSF作品。ゾッとするラストにやられた。

2015/10/06

藤月はな(灯れ松明の火)

先にスクリーン版を読んでいるので背景をよく、理解するがために小説版も読みました。自分は生きているのか、死んでいるのか。死んだ後も意識を保てる技術によって生死の境目があいまいになったなら、シュレディンガーの猫状態になったとしても何が現実か証明できることは可能だろうか。未来を予知できるがために未来に至る事実までも改竄できるパッドの不気味さが怖い・・・。そして夾竹桃や塩化物など、人体に明らかに有害なユービックの広告が不協和音となり、悪夢のようなラストで終わる。「神」という完全な客体のない悪夢は終わらないのだから

2014/08/21

催涙雨

テレパスやプレコグの所在、ルナの敵、ラストのどんでん返しなど一部構造が掴みにくい、ともすればいわゆる破綻に類する要素を孕んでいるが、そのどれもが良い方向に働いているかあるいは最低でも気にならない形にまとまっているのがとても大きいように思う。破綻と呼びえそうな面が作品の特徴である世界・認識の境界線の曖昧さをより際立たせ、サイケデリックな混乱をより深める性質を内包するとくれば、ディック的な要素を大きく占めるテーマおよび破綻の双方が最高の次元で絡み合う結果になるのだから、それはもう面白くないわけがない。作品のテ

2018/08/25

感想・レビューをもっと見る