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破壊された男 (ハヤカワ文庫SF)

破壊された男 (ハヤカワ文庫SF)

破壊された男 (ハヤカワ文庫SF)

作家
アルフレッド・ベスター
寺田克也
伊藤典夫
出版社
早川書房
発売日
2017-01-07
ISBN
9784150121112
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破壊された男 (ハヤカワ文庫SF) / 感想・レビュー

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harass

テレパシー能力が確立した24世紀、犯罪は未然に防がれるようになった。だがあの男を殺さなくてはいけないと財界の権力者が殺人を企て、入念な計画の末に殺人は実行された。そしてエスパーの捜査官が70年ぶりの殺人事件を追うのだが…… 「虎よ、虎よ!」の作家の長編デビュー作で第一回ヒューゴー賞受賞作。独特のスピーディーな展開と盛り溢れんばかりのSFアイデア。52年の作品でいろいろな部分で古さを感じた。それがでてくるのかと。当時だと画期的なのだろうが。「分解された男」と記憶していたがそれは創元推理版だと。すこし期待外れ

2017/02/06

geshi

作者の主眼はエスパーによる監視が当然となった社会の閉塞と一般人対エスパーの深い溝あって、犯罪はそれを明確に見せるための場なのだろう。過度にミステリを期待しすぎると力技や行き当たりばったりや後手後手が多く計画性が弱すぎるけど、追う者と追われる者が互いを認識しながら命を懸けた戦いには引き付けられる。エスパー同士の心を読みある会話を様々なビジュアルで読ませる手法はベスターらしく、翻訳するのが大変だったろうなと思わせる。ラストに明かされる〈顔のない男〉の真相は意外かつ手掛かりはしっかりしている。

2017/05/16

kinnov

SF、アメリカのSFを読んだなと満腹満足。スピードと奇想、内省と外連、いかにも6*年代SFだ。舞台設定を抜きにすれば、ミステリーとしても動機は一級品だ。探偵小説ではないのでルールは厳密には適用されていないけれど。ある種のモダンジャズを聴いている時に感じるグループと興奮に溢れた一冊。

2020/03/09

こら

超能力により犯罪が未然に防がれる未来ーエスパー捜査官と完全犯罪を目論む天才犯罪者の対決が始まる!この設定でもう掴みはOK!この様な『古畑任三郎』形式のミステリは、犯人のキャラがどれだけ魅力的か、で面白さも変わりますがこれも合格点。まず、如何に読心能力の裏をかくかに感心し、捜査官との駆け引きもスリリング、そして最後に明かされる意外な動機!倒叙物・コンゲーム・ホワイダニットが一気に楽しめる、なんて贅沢なミステリ♪

2017/01/21

阿部義彦

昔に池澤春菜さんが新聞でお薦めしてた本遅ればせながら読了です。第1回ヒューゴー賞受賞作。いやーSFって、本当に良いですねー。大絶賛です。24世紀テレパシーを持つエスパーの活躍により、人々の思考は覗かれ検閲され如何なる計画犯罪も不可能になってしまった未来での殺人を可能にした事件のあらまし。これってK・ディックのマイノリティリポートだかトータルリコールだかと同じ世界ですよね?主人公ベン・ライクはエスパーを買収して殺人の手伝いをさせる、対決するはニューヨーク市警のパウエル、顔の無い男の正体とはそして破壊とは?

2017/05/07

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