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機龍警察 火宅 (ハヤカワ文庫JA)

機龍警察 火宅 (ハヤカワ文庫JA)

機龍警察 火宅 (ハヤカワ文庫JA)

作家
月村了衛
出版社
早川書房
発売日
2018-08-07
ISBN
9784150313388
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機龍警察 火宅 (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー

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ぶち

シリーズ初の短編集。特捜部部員の過去や機龍兵とは直接関係しない事件が語られていますが、サイドストーリーとして簡単に片づけるわけにはいきません。どれも読みごたえのある水準以上の傑作ばかりです。この短編集を読んだら、今まで以上に個々の登場人物たちに感情移入し、より一層肩入れしちゃいます。 それにしても、最後に置かれた短編「化生」には、ビックリしました。シリーズの今後にも大きく影響するであろう龍機兵の核心的な機密やあの"敵"の動きが語られているんです。この短編は見逃すことができません。

2024/01/22

のり

8話からなる短編集。しかし読み応えは十二分。相変わらず特捜部は他の部所には敵対視されている。こんな扱いされたら気が滅入るだろうなぁ〜。しかし、結束は深まりつつあるし、皆有能で自分が何をするのか理解し行動する。犯罪に迫る技術開発をめぐる裏社会の動きも不気味だ。この先も楽しみ。

2021/09/23

sin

失礼かもしれないが、龍機兵の存在するユニバースには勿体ない警察小説が散見する短編集だ。特に“火宅”、“雪娘”、“沙弥”に異色な“勤行”は優れた作品だ。また“済度”の様な情景の豊かなスパイ小説もあり、かと思えば消耗品であるアフリカ内乱の少年兵の実情を垣間見させる“輪廻”は、人間の持つ際限のない暴力性と云う闇の部分を目の前に突き付けて…もうこれはフィクションでコーティングされた現実であることに心が痛む!

2020/05/20

p.ntsk

シリーズ5作目にして初の短編集。長編で描き切れない人物描写や周辺事情を描いた8つのエピソードで機龍警察の世界観を補完しています。特に印象に残ったのは沖津部長と出会う直前のライザのエピソード「済度」。特捜部の中ではうるさ型で憎まれキャラの宮近理事官の人間臭さが描かれた「勤行」。警官を志した若き日の由紀谷を描いた「沙弥」。ラストの「化生」は出自不明の龍機兵の秘密の核心の一端に触れられ今後の展開にいっそう興味が湧きました。同時に沖津部長と《敵》に関する謎は深まるばかりです。[共読反映の為登録]

2019/05/13

Sam

機龍警察シリーズはその壮大なスケールと複雑なプロット、登場人物の多さと入念な描き込みといった特徴からすれば大作こそ相応しいと思うのが道理であり、「短編?」と首を傾げながら読んだのだが、結論からいうとどれも佳品で十分に楽しめた。もはや独立した作品というよりはここまでのシリーズの一部なんだな。

2021/11/23

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