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5分間SF (ハヤカワ文庫JA)

5分間SF (ハヤカワ文庫JA)

5分間SF (ハヤカワ文庫JA)

作家
草上仁
YOUCHAN
出版社
早川書房
発売日
2019-07-18
ISBN
9784150313869
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その名の通り、1話5分で読めるSFショートショート。思わずあっと驚く結末と、そしてじわりと心に余韻を残すお話が詰まっています。今回は収録されている16のお話のうち、3つを連載で紹介します。

『5分間SF』(草上仁/早川書房)

二つ折りの恋文が② ~ノルヴィア人が愛を伝えるロマンティックな方法とは?~

 僕は、ぶしつけにならないように尋ねた。

「友よ、蝶の恋文ってのは、この星ではごく普通のことなのかい?」

 小首をかしげて、真剣に誰かの名前を思い出そうとしていたワノフは、僕の目を見た。

「ああ、シロハチョウの羽化する五月にはね。まあ、なんといったっけ、お国のセントバレンタインデイみたいなものだ。今や、男も女も、シロハチョウの習性を利用して恋を告白する季節なんだよ」

 僕は瞬きした。

「どんな習性を?」

 ワノフは、ため息をついた。

「また説明を求めてるんだな。いいだろう。この蝶は、羽化すると生まれた花の株に帰る。自分が卵として産みつけられた株に戻ってきて、蜜を吸い、また卵を産みつける。その習性を利用して、恋のメッセンジャーに仕立てられたわけさ。五十年ばかり前に、スタ…

2019/8/18

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『5分間SF』(草上仁/早川書房)

二つ折りの恋文が① ~ノルヴィア人が愛を伝えるロマンティックな方法とは?~

 ノルヴィアは亜熱帯の惑星だ。

 だから飛行昆虫も多い。

 先ほどから、何かの虫が、カチンという音を立てて、寄宿舎の出窓のガラスにぶつかってきている。カチン……不規則な間を置いて……またカチン。

 その単調な音は、僕のいら立ちを募らせていた。実を言うと、今朝も食欲がなくて、素晴らしくうまい地場産のパンを半分かじっただけだ。体調のせいではなく、気持ちの問題だった。二日ほど前から、僕には気がかりなことがあったのだ。

 アイシャのことだ。どういうわけか彼女は、日に三度は送っているモブコムのメッセージに応答してくれなくなった。大学で会って会釈しても、顔をそむけてしまうし、授業の時も、わざと僕から遠い席に座る。

 僕にとっては、不可解な態度だった。

 三日前の夜には、仲良くデ…

2019/8/17

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5分間SF (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー

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ばたやん@かみがた

サクサクっと読めて、暇潰しには丁度良い。あまりこちらに強い感銘は与えないけど、他にこういう作品があるかと言うとなかなか見当たらない。懐かしい気持ちになりながら読ませて頂きました。

2021/03/14

MICK KICHI

(表紙・挿絵: YOUCHAN) 1991年から2019年にSFマガジンに掲載された作品と書き下ろしの16篇のショート・ショート。SF的イマジネーションと独創的なストーリーに溢れている。個人的に好きな作品をあげると、「マダム・フィグスの宇宙お料理教室」「断続殺人事件」「半身の魚」「予告殺人」「生煙草」あたりですが、趣向性によって感想は異なる印象です。SFのエッセンスが漏れなく詰まったお得な一冊。

2020/01/04

ましゃ

SFの可能性を5分間に詰め込んだショートショート作品集。ショートショートの中にも伏線があり、ちゃんとオチもある。ショートショートってあまり読んだ事なかったけどとても面白かった。ブラックな物からロマンチックな物まで堪能出来る、一冊で摩訶不思議アドベンチャーでした。SF(すこしふしぎ)よりかはSF(サイエンスフィクション)よりな作品。私のお気に入りはSFとしてはベタな内容ですけど、『ひとつの小さな要素』が一番好きかな。未来をシミュレートしたカップルの幸せの行方は?男女の可能性は予測出来ない、無限大なのだぁー!

2019/09/17

ヨーイチ

五分間SFって盛りすぎ(笑)そんなに速く読めない。SFは好きだけど、ジャンルの建て分けとかも自由になって、今でもファンと呼べる程追っかけて無いのも事実。最初にこの人のを読んだのは90年代頃か?アシモフとかクラークの欧米流のユーモアが好きでこの人の売り出しの惹句が「アシモフの様」てなものだったので手に取ったと思う。適度な長さ、読みやすさ、SF小説的に認知された設定を組み合わせて、上質な小噺の数々。真鍋博風のイラストも狙っていると見た。それにしても上手い物だ。昔読んだ物もそんなに変わって無いのも良し。

2020/09/06

ミライ

1作品5~10分で読める短編SFを16編収録したSFショートショート作品集(著者は草上仁さん)。惑星・テレパシー・サスペンスモノなどジャンルはいろいろバラエティに富む。ちょっと時代古めの作品(特にユビキタスなどが題目にあるあたり)多いかなと思ったら1990年代~2000年代前半の作品が多めだったようだ(描き下ろしは2作品収録)。星新一さんのSF短編ほどひねりはないがサクっと読める一冊。

2020/01/19

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