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ペニス (ハヤカワ文庫JA)

ペニス (ハヤカワ文庫JA)

ペニス (ハヤカワ文庫JA)

作家
津原泰水
出版社
早川書房
発売日
2020-01-23
ISBN
9784150314132
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ペニス (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー

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hanchyan@ギックリ腰の実存主義

「彼女とふたりきり。気持ちが昂ぶって腰なんか振っちゃって、興奮して○○出ちゃう!あ~気持ちイイ♪もしかして生まれちゃうかも…?」さて問題です。○○って何~んだ? 答え=「歌声」。生まれちゃうのは「素敵なハーモニー」ね。とまあそうやって考えると、歌声(≒芸術)も排泄物や体液も同様に”肉体から出でたるもの”ではあるわけで。不能者である「私」の語りに滲む哀感は、その辺にありそうだ。なので、読んでる間中ずっと「8と1/2」を思い浮かべてたぞ。なんかこうヌーヴェル・ヴァーグぽい雰囲気。あと「未来世紀ブラジル」とか↓

2020/02/23

よくぞ耐え切った。本当に途中、吐くかと思った。血の気が引いて頭がぐらぐらした。復刊された3作は刊行順ではなく『妖都』『少年トレチア』『ペニス』の順で読んだのだけど、偶然とは言えこの順番で正解だった。本作を読んだら恐ろしくて他の作品が読めなかっただろう。個人的な好みとしては『少年トレチア』がダントツで、次いで『妖都』『ペニス』かな。本作はかなりきつかった。物語としてとかではなく描写におけるグロ耐性的な意味で。想像できてしまう痛みは大の苦手で、終盤は吐き気との戦い。物語の構造は好きだけどたぶん読み返せない本。

2021/02/20

maimai

約20年ぶりの再読。単行本で読んだときにはその超絶技巧に圧倒された。一方で、短編ならともかく長編で、こんな1行1行身を削るような書き方をして、この作家は大丈夫なのだろうかと思ったのも事実。作品の圧の高さに長時間接していることができず、読む側も相当の体力を要求されたという記憶があるのだが、今回読み返してみて思ったのは、こんなにエキサイトする小説だったっけ?ということ。巻を措く能わず。凄いじゃないか、津原泰水。凄い作家だとは思っていたが、こんなに凄いとは。大傑作。

2020/02/21

Aminadab

『妖都』に続いて初読み。ラスト100頁の着地で少しもたもたするがそこまでは引きこまれて一気に読んだ。若い頃作家を志望したことがある50歳の都職員と、勃ったことのないかれの男性器を中心に、井の頭恩賜公園の静謐と吉祥寺駅周辺の雑踏とが博物誌のように描かれる冒頭部分がまず心地よい。突如として死体遺棄事件が主人公を襲い、その真相究明は唐突に割りこんでくる過去への追想に中断され、両者の叙述が自由自在に絡み合う。キャラでは何といっても石見さん。主人公と対照的な食べっぷり飲みっぷり勃ちっぷりが圧倒的。

2020/05/27

harukawani

全然わからんかった。理解しようとしたのが間違いか。いや、理解しようとしてたのか?理解できると思っていたのか?インポテンツの公園の中年管理人の妄想、夢想、幻想を、彼の五感に忠実に、緻密に微細に”美しく”描いていくのだが、その細部を見続ければ見続けるほど全体像はぼやけて迷子になっていた。読後の僕に残ってるのは異形の推理小説であり異形のポルノグラフィであるという漠然とした印象となんだかよく分からない哀しみと凄いものを読んだのだという疲労感だけである。間違いなく凄いものを読んだ。傑作なのだと思う。

2020/02/25

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