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アメリカン・ブッダ (ハヤカワ文庫JA)

アメリカン・ブッダ (ハヤカワ文庫JA)

アメリカン・ブッダ (ハヤカワ文庫JA)

作家
柴田勝家
出版社
早川書房
発売日
2020-08-20
ISBN
9784150314439
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アメリカン・ブッダ (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー

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岡本

ツイッターのTLでよく目に留まる名前の著者、且つ更に目に留まるタイトルの小説を書店で発見したので思わず買ってしまった。内容は民俗学×SFの短編6本。タイトルの『アメリカン・ブッダ』は書き下ろし。こういったSF小説はあまり読まないので何とも新鮮な読後感を各編で感じた。お気に入りは「物語」の国内持ち込みを止める『検疫官』。著者の他の小説も読んでみたくなった。読了後、解説の声優・池澤春菜さんが日本SF作家クラブの会長と知る。

2020/10/26

榊原 香織

SFが無性に読みたくなる時がある。特に、これみたいに文化人類学プラスAI、みたいな。  一生VRゴーグルをつけて過ごす雲南省の少数民族、南方熊楠と孫文がロンドンで怪奇事件のなぞ解きをする、仏教の奥義を受け継ぐアメリカンインディアンの部族(仮説の一つとして、中世、補陀落渡海の僧がアメリカに仏教を伝えた) 等、短編書き捨てにはもったいないようなアイデアが満載。

2021/04/02

藤月はな(灯れ松明の火)

表題作は末法時代のアメリカに佇むミラクルマンの説話は魅力的だ。何故なら、それはMアメリカへエクソダスした人々の寓話でもあるから。一方、Mアメリカで解脱したと思ってもミラクルマンの説話に翻弄され、二つに対極化し、争う人々の姿は中道に至ることはできない。それはアメリカ人だけでなく、人間故の業なのだろうか。そして誰かに迷惑を掛ける事を厭う人もいるだろう。しかし、生きる事は、何かを犠牲にする事からは決して逃れられない。また、完璧に生きようとしても自身がその調和を壊す事もある。それでも生の欺瞞を呑み込みながら生きよ

2020/10/25

アナーキー靴下

この面白さ、何としてでも伝えなくては! と思う一冊。民俗学とSFを鮮やかに交えた、という説明の通りの短篇集で、人間社会や個の意識、哲学的な問い等、SF作品に含まれがちな要素に、文化や風土のエッセンスが加わって絶妙。たとえば「鏡石異譚」はタイトル通り奇譚風だけど、素粒子という仕掛けを語ることで見事にSFと融合している。そのうえSF要素を読み流しても楽しめるストーリーの上手さ。100年以上前に神は死んだ、でも科学に置き換わっただけで神は生きていた!…な現代に生まれるべくして生まれた才気溢れるSF作家だと思う。

2021/04/17

ざるこ

著者初読み。6篇。開いて5行でこれはきっと好みだと確信。「生まれた直後からVRのヘッドセットをつけて一生を過ごす少数民族の存在」なんて興味しか湧かない。遠野物語(未読)と量子論を組み合わせたような物語や何百年と続く家の白い壁に隠された歴史、孫文や南方熊楠(知らないのでWikiで調べつつ)が登場したり物語や思想を取り締まる検閲官がいたり。民俗学とSFの融合+表題作に至っては哲学要素もあり宗教に関わる話もあるけど、なんと言っても分かりやすく読みやすい。人間ドラマが巧みに組み合わされてる印象。解説まで楽しい。

2021/02/05

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