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それまでの明日 (ハヤカワ文庫JA)

それまでの明日 (ハヤカワ文庫JA)

それまでの明日 (ハヤカワ文庫JA)

作家
原りょう
出版社
早川書房
発売日
2020-09-03
ISBN
9784150314460
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それまでの明日 (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー

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アッシュ姉

2020ラストは大好きな探偵沢崎シリーズ最新刊で。クールに締めるつもりが、沢崎が格好良すぎてデレデレ、会話が楽しすぎてニマニマしながらの読み納めとなった。やっぱり錦織との会話がツボで、互いの能力を認めて信用しているのに憎まれ口を叩き合う二人の関係が変わらず嬉しい。会いたかったすべての人に再会でき、また会いたいと思える紳士と青年に出会えた。エンディングはちょっとびっくり、これは続編を期待せずにはいられない。

2020/12/31

papako

すごく待ってた沢崎シリーズ!文庫化にも気づけなかった!文庫化する時に短編が追加されるのを楽しみに、ひたすら待っていたのに!入ってなかった!単行本で買えばよかった!とうとう平成23年。車の描写でブルーバードって言わなくなったと思ったら部品取りにされてたり。事務所のビルは取り壊し予定。いろいろ変化がありました。だけど錦織との仲は相変わらず。田島もいい味出してました。相良とのシーンに泣かされた。ラストの依頼人の種明かしが唐突すぎた。沢崎、信頼しすぎじゃない?ムスコはどうなる?絶対続編は出してくださいね!原先生!

2021/07/02

chiseiok

相変わらず上質の文章とは感じたのだけれど、正直過去作品ほどわくわくしなかったなぁ。会話がどうにもまどろっこしくて、かつ、起きてる状況も多分本当にまどろっこしかったんだと思う。更に読む側の自分に読解力が足りてない😅。なので、あとはもう全力で展開よりも雰囲気を楽しんだ(笑)。リーダビリティ悪くないし、沢崎と新宿署の錦織、清和会の橋爪や相良との悪態、減らず口の応酬が懐かしくも楽しかった。結末に違和感があったけれど、あとがき読んだらこれは原先生なりのクリフハンガーだったのね!続編『それからの昨日』…待ってます!

2020/09/15

Y2K☮

約14年ぶりの新作。この人は読者や権威、時代、お金に忖度しない。ただ書きたいものを書き、且つ裏切らない。その点において、ほぼ同世代の村上春樹と重なる。ハードボイルドとは文体のあり様ではなく登場人物の、そして著者の「媚びない」人生哲学を反映したものなのだ。沢崎と錦織、相良らの決して馴れ合わないが互いを内心で認め合う関係性も相変わらず心地良い。これも著者の美学だろう(あとがきで語られる編集者との繋がりから読み取れる)。もし次があるのなら単行本を買います。文庫になったら文庫も。待ち受ける未来のささやかな楽しみ。

2022/07/13

Y2K☮

前作から約14年。レギュラー陣のキャラクターに微かな変化が生じている。続けて読んだからこそ気づいた。まあでも自分自身を振り返っても14年前とは異なる点が多いわけで、むしろ自然なこと。沢崎と海津の関係性がひとつのテーマか。店主しかいない町の本屋と同じく、探偵がひとりしかいない事務所もその人がいなくなれば終了する。あえて「渡辺探偵事務所」のまま、海津へ引き継ぐ未来を予感した。もし続きがあるのなら、相良ともこれまでとは違った付き合い方ができるはず。今作を以て「長いお別れ」では寂しい。「プレイバック」を待ちます。

2023/03/27

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