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ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF)

ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF)

ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF)

作家
コンラート・ローレンツ
Konrad Zacharias Lorenz
日高敏隆
出版社
早川書房
発売日
1998-03-01
ISBN
9784150502225
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あらすじ

孵卵器のなかでハイイロガンのヒナが卵から孵った。小さな綿毛のかたまりのような彼女は大きな黒い目で、見守る私を見つめ返した。私がちょっと動いてしゃべったとたん、ガンのヒナは私にあいさつした。こうして彼女の最初のあいさつを「解発」してしまったばかりに、私はこのヒナに母親として認知され、彼女を育てあげるという、途方もない義務を背負わされたのだが、それはなんと素晴らしく、愉しい義務だったことか……「刷り込み」理論を提唱し、動物行動学をうちたてた功績でノーベル賞を受賞したローレンツ博士が、溢れんばかりの歓びと共感をもって、研究・観察の対象にして愛すべき友である動物たちの生態を描く。

ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

とっても魅力的なタイトルなのだが、ドイツ語原典では「彼は獣や鳥や魚と話す」である。英語版は"King Solomon's Ring"だから、日本語版はこちらから。どちらのタイトルにするかで売れ行きは随分違っていただろう。内容は、副題にもある通り動物行動学の入門書だ。本書はローレンツ自身が観察した豊富な実例に満ちている。中でも驚くのは、魚でさえもどうやら考えて行動しているらしい例の見られることだ。トゲウオの場合がそれだ。また、「エントツソウジガキマシタヨー」とわめくコクマルガラスの例も微笑ましい。

2013/08/08

小梅

大好きな日髙敏隆先生の書籍の中で紹介されていたので辿り着いた本。ノーベル賞を受賞されてる、鳥の刷り込みを発見したコンラート・ローレンツ博士の動物行動学入門。動物を観察してる博士の姿が見えるようだった。特にコクマルガラスの記述と、ジャッカルとオオカミの違いによる其々の系統の犬の習性の違いの記述が興味深かった。訳者である日髙敏隆先生が博士との合流の様子をあとがきに書いていて、これがまた良いんだなぁ〜

2014/07/26

s-kozy

以下162頁から。「心のかよう友情がイヌにとってはすべてである。しかしそれは少なからぬ義務を伴う(略)なぜなら忠実なイヌとの友情は、ひとたびなりたったらもはや断ちがたいものだからである。彼を手ばなすことは殺人にもひとしい」。ようやく読めた動物行動学の古典的名著。どうしてもっと早く読まなかったんだろう。全く堅苦しくなく楽しんで読むことができた。鳥や動物たちに対するローレンツの真摯な態度、温かな視線が感じられるのもいい。日々飼い犬(アイコンの彼ね)に慰められている者として、冒頭の引用を改めて肝に銘じたい。

2016/06/14

Shoji Kuwayama

「刷り込み理論」を分かりやすく解説した本と考えれば良いのかなと思います。動物は生後の一定期間の学習によって、その後の行動が継続されるとのことです。鳥は孵った時に見た生物を親だと学習する種もあれば、孵った後に初めて聞く声を親だと学習する種もあるそうです。著者は、自ら動物になりきって「刷り込み理論」を論考して行ったようです。それにしても、著者の動物に対するリスペクトはとっても凄いと思いました。

2019/05/01

翔亀

ローレンツは重い義務をしょいこんでしまう。マルティナを寝かしつけてやっと安心したかと思うと、1時間ごとに「お母さんどこ?」と呼びかけられる。それに答えてやっても、朝になるとそばに来たいと泣く。昼間は2分ごとに呼びかけられ、どこに行くにもついて来る。立ち去ろうとすると喚き声をあげ、安心すると熱烈な挨拶を返してくる…。マルティナは雁(ハイイロガン)の雛だ。彼はハイイロガン語で返答するのだ。鳥は生まれて最初に見たものを親と認識するという「刷り込み」の発見者ローレンツが、実際に自分自身が鳥の親になっていたとは!↓

2015/03/10

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