FBI心理分析官 2 (ハヤカワ文庫 NF 249)
FBI心理分析官 2 (ハヤカワ文庫 NF 249) / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
この巻ではカラー写真付きだったので視覚での凄惨さも増しています。特に「ABC絞殺事件」の写真を見た時、被害者の手首と首周りに捻じれた紐を繋いで結ぶという悪辣さや左脹脛の赤や右脹脛の黒が何を意味していたのかが分かった時は目の前がグルグル、回りました。作者がダーシーの近くに住み、接点があったかもしれないという点やウィンブルドンでの事件が未解決という事実に何とも言えない感情が胸に蟠ります。そしてオウム・サリン事件から20年経った今もまだ、苦しんでいる人達がいるということも。
2015/05/10
みゃーこ
FBI心理分析官第二弾は日本のオウム真理教による地下鉄サリン事件、宮崎勉のケースも取り上げられている。著者いわく日本は平和で警察も有能だとのことだが昨今犯行の数や凶悪さが世界的に増加傾向にあるのは社会にますます過酷で異常なストレスが満ちている証拠だと予言している。社会全体を動かす最小単位である「家族」、そして「自分」だということを改めて感じさせられ戦慄が走った。また、事件の中で「ジェフリーダーマー」という死人にしか心を許せない業を背負った男のインタビューは痛々しい。
2012/12/26
まあちゃん
日本の事件やアメリカで銃で撃たれた服部君の事件なども含まれ非常に興味深かった。オウム真理教の一連の事件などは、日本の警察を褒めていた。殺人者たちの多くは精神に異常をきたしていて、刑務所より精神病院に入れたほうが良い、社会に出ても再犯の危険が高いという。下記の言葉が非常に印象に残った。「ものごとを、善悪という観点一本槍で判断しようとしても、ダーマーのしたことの複雑な核心に近づくことはできないのだ。」善悪の観念だけで裁けない、理解できないこともあるのだ。
2015/10/03
メルモ
FBI心理捜査官の第2弾。定期的に読みたくなります。この本には日本で行った事件についても多く書かれているので 外国の捜査機関にいる人がみた 日本の事件や警察、捜査についての見解は面白いですね。
2014/10/13
ヴェルナーの日記
FBIに実在するBAU(行動分析課)の前身となるBIU(行動科学課)の創設前から犯人像を分析するプロファイリング手法の先駆けとして、長くFBIで活躍した著作による第2弾の本作。 今回は33人殺しのジョン・ゲイシー、食人鬼のジェフリー・ダーマーとの面会によるインタビューや、日本で起きた「連続幼女誘拐殺人事件」、「地下鉄サリン事件」とか、英国、南アフリカで起きた事件などを著者によるプロファイルが掲載され、そのフィールドワークの広さを通じ、彼のシリアルキラーやサイコキラーに対する真摯な取り組みに感嘆した。
2012/10/23
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