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プレイバック (ハヤカワ・ミステリ文庫)

プレイバック (ハヤカワ・ミステリ文庫)

プレイバック (ハヤカワ・ミステリ文庫)

作家
Raymond Chandler
レイモンド・チャンドラー
村上春樹
出版社
早川書房
発売日
2018-09-05
ISBN
9784150704667
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プレイバック (ハヤカワ・ミステリ文庫) / 感想・レビュー

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tokko

『プレイバック』と言えばマーロウの例の決めゼリフですが、それ以外はほとんど言っていいほど何も知らなかった。だからどのような文脈でなんのためにあのセリフが言われたのかも知らないままにこれまでいたわけだけれど、これでいちおう理解したわけです。しかしそれほどインパクトのある小説かと聞かれると、正直なところ他の『ロング・グッドバイ』や『大きなる眠り』と比べるとやや印象が薄い気がします。さて村上さんの翻訳もあと『The Lady In The Lake』だけとなりましたが、どんな翻訳になるのか楽しみです。

2018/09/17

シキモリ

私立探偵フィリップ・マーロウの物語も遺作となった今作を以て一旦幕を閉じる。死体消失のトリックは完全な後出しだし、登場する女性二人と脈絡なく一夜を共にするマーロウは折角築き上げたストイックな人物像が揺らぐほどに通俗的。それを『今回も(良くも悪くも)"らしい"作品だな』と受け入れる私も随分とチャンドラー節に【こなれた】ようだ。ロマンスを成就させたマーロウが次作(遺稿を別作家が加筆)にて如何なる変化を遂げるのか興味はあるが、一先ずここで読み納め。作品を通して波乱万丈な作家の生涯に触れることが出来たのも感慨深い。

2020/09/19

田中

依頼主の仕事を実行するつもりが、惚れてしまった女性にマーロウがふりまわされてしまった。いつしか脱線する。不明な地域をぐるぐるとマーロウと一緒に回っているだけで、話がいっこうに前に進まない。訳の分からないぶん、逆に面白い読書体験になりました(笑)一筋縄ではいかないメイフィールドの言動に混乱します。マーロウは、なんとかタフでハードな部分を押しだしたいけど、どうも中途半端というか、いつもの全開モードにはならない。メイフィールドの「正体」が見所でしょう。

2019/10/18

こすも

村上春樹さん訳の『プレイバック』を読みました。村上版は訳者あとがきがお楽しみの一つ。今回もチャンドラーが本作を執筆していたときの状況を知ることができ良かったです。村上さんの訳の特徴は、作品の力を信じて色をつけずに丁寧に訳しているところ。本作のユニークな部分であり、欠点と言われることもある、例の老人の哲学的な長台詞が、浮くことなくしっかりはまっていました。そうそう、本作はチャンドラー最後の作品ですが、その後、4章だけ書きかけた作品があるということもあとがきで知りました。マーロウ、愛する人と結婚したんだね。

2018/10/13

ちぇけら

あのセリフが示すようにマーロウも人並みに歳をとり、「優しさ」が滲み出てくるのを隠さなくなってきた。かつてはタフという甲冑に身をつつみ、自身の欲望を(知りたい、という欲望を除けば、ということだが)見せるのを拒んできた。相変わらず相手を煽るような嫌味を言い、女たちからのお金はほとんど受け取らなかったが、代わりに一晩のメイクラブ。これには否定的な意見もあるようだけど、ぼくはマーロウの「人間らしさ」が見れたみたいで嬉しかった。マーロウものはこれで終わったのだとしても、物語のそとで、彼の物語は続くのだ。永遠に。

2020/09/21

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