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水底【みなそこ】の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

水底【みなそこ】の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

水底【みなそこ】の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

作家
Raymond Chandler
レイモンド・チャンドラー
村上春樹
出版社
早川書房
発売日
2020-01-09
ISBN
9784150704674
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水底【みなそこ】の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫) / 感想・レビュー

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Y2K☮

純粋にミステリィとして捉えるなら、確かにトリックや犯人を見抜くのは難しくない。だがチャンドラーの魅力はそこではない。言葉が緻密に詰め込まれた風景描写。相反する愛憎の中で生まれる諦めと哀しみ。決定的に捻じれたとしてもどうにか前に進もうと足掻く人の性。評論家がよく嫌いな作家をクサすのに使う「人間が描けていない」の真逆。短所を指差して嗤うよりも長所から有意義な何かを取り入れたい。かつて訳者がそうしたように。元ネタの短編ふたつも近い内に読み返そう。どうやって繋げたのか気になる。ともあれ春樹さんおつかれさまでした。

2020/03/05

tokko

あっという間に読み終えてしまいました。トリックは今ひとつなので純粋なミステリとして読まない方がよいです。(まぁシリーズ全体がだいたいにおいてそうですが)きっとその辺りのどんくささが、村上さんが翻訳を後回しにした原因なんでしょうが。もちろんマーロウの気の利いたセリフやタフな振る舞いは健在です。そういうカッコいい探偵物語を楽しむためにはもってこいです。結末はちょっと、う〜ん…という感じです。

2020/01/27

シキモリ

四作目にしてミステリー要素を全面に押し出してきたものの、前作「高い窓」以上の偶発性と力業に頼ったプロットでミステリー作品としては粗が目立つが、独自の節回しは存分に冴え渡っている。今作は一筋縄でいかないパットンのキャラクターがとりわけ魅力的だが、私はキングズリーの人間味が妙に愛おしく思える。舞台となる湖畔の情景描写も秀逸だが、終盤の如何にもな謎解きパートで通俗的な方向に転じてしまったのが残念。独特の哀愁を切り捨てた締め括り方もどこからしくない。ミステリーという枠組みにまんまと絡め取られてしまった印象が残る。

2020/04/02

田中

チァンドラーのこの作品は、村上春樹訳で掉尾を飾る一冊になる。マーロウのもってまわった話しぶりがいつものようにユニークだ。そのひと言には何か核心が含まれているように思える。ビル・チェスは、大酒飲みの寂しがり屋だから身上を聞いて欲しい。ホテルのボーイは、酒とチップで口を軽くするがプライドも強い。クーニーとダブスの悪漢警官の暴行は酷かった。マーロウとからむ脇役陣が光彩を放つ。前半は軽快に進んだが、後半はいくぶんトーンが重くなったように感じる。でも、村上訳がこれまで以上に意をつくしているようだ。

2021/09/19

jima

翻訳が村上春樹さん。最後の訳者あとがきも良かった。チャンドラーの1943年の作品。2017年12月に刊行。村上さんのあとがきで、「この小説は二つの短編小説が土台になっている・・・」なるほど。久しぶりの外国物で、名前が覚えられなかった。

2020/04/14

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