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不屈 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-36 競馬シリーズ)

不屈 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-36 競馬シリーズ)

不屈 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-36 競馬シリーズ)

作家
ディック・フランシス
菊池光
出版社
早川書房
発売日
2002-01-01
ISBN
9784150707361
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不屈 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-36 競馬シリーズ) / 感想・レビュー

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bookkeeper

★★★★★ 再読。電気も通わぬ山地に籠って創作に勤しむ孤独な画家アリグザンダー。伯爵家に名を連ねる一族の変わり者…だがどんな困難にも決して屈しない不屈の魂を持つことを誰も、彼自身もまだ知らないのだ。経営危機に陥った会社の横領金・優勝杯・家宝の柄など宝探しの興奮。鷹揚な伯爵や狡猾な義姉、強敵の老学者など登場人物が織りなす感動。悪役はとことん憎たらしく、主人公は痛い目にあい、人間性で信用を勝ち得ていく。あぁ、やっばりフランシスの小説は上手くハマると最高です。「カンパリが甘く、ほろ苦かった。人生そっくりだ」

2023/07/09

ぺぱごじら

主人公に深く深く共感してしまう、ぼくの『フランシスのザ・ベスト』。彼は、頭がおかしくて、常に絵の具をいじり回し(しかもアクリル絵の具)、更に(一般的な芸術家とは異なり)冒涜的なことに立派に生計を立てている、と言われている。しかし彼の作品は見る者に『不屈の精神』を読み取り、『自らの存在の永遠化』を感じとる。肉体的な衰えや損傷は、魂のそれらとは無関係であるという一種内向的なお話だが、読み返す度に自分の心が強く揺さぶられる。タイトル通りフランシスの文章という剣に『柄もとまで深く』胸を刺される。2014-12

2014/01/26

Haru

読友さんお勧め本。久々に日本語とは違う会話のテンポ、ユーモアを楽しみました。単純なハードボイルド小説かと思いきや、ミステリ要素もある人間ドラマ。貴族階級の矜持、生活ぶりが楽しめるのもイギリスが舞台ならでは。主人公のアルが自分に降りかかる難題を、貴族的行動理念や規範に基づき、選択の正しさ、優先順位の正確さと判断の素早さで確実に乗り越えていく姿は爽快です。脇役も魅力的。アルとクリスの会話も好き。「あんたは城で育った、とトウブが言ってたな」「寒かった」「そうだろう。おれは孤児院を引き当てたよ。暖かかった」。

2014/03/21

しーふぉ

元障害競馬の有名なジョッキーであるディック・フランシスの作品を久しぶりに読む。競馬を全く知らない人でも問題なく楽しめる。菊池光の訳は海外の小説を読んでいる雰囲気を残しつつ、読みやすい。

2016/05/07

たこやき

価値観の全く異なる、しかし、信頼をした義父に言われたのは、その義父の持つ会社を守るため、その馬と聖杯を隠すこと。義父が、主人公に期待する理由はよくわかるし、その一方で、敵対していたはずの義姉もまた……。まぁ、黒幕の正体は露骨な伏線で想像出来るし、ちょっと長いかな? と思うところもある。それでも、十分に楽しめた。

2014/04/14

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