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第三の嘘 (ハヤカワepi文庫)

第三の嘘 (ハヤカワepi文庫)

第三の嘘 (ハヤカワepi文庫)

作家
アゴタ・クリストフ
堀茂樹
出版社
早川書房
発売日
2006-06-01
ISBN
9784151200168
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第三の嘘 (ハヤカワepi文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

クラウス、リュカの物語が完結した。『悪童日記』を書いた当初、おそらく作者には3部作の構想はなかっただろう。あの作品1作で十分に完結性を持っていたからだ。ところが、それに続く2作が書かれることによって、それ自体で完結していたはずのものが、たちまち混沌とした様相を帯びてくる。では、これらの作品を3作を通したメタ・フィクションとして見ればどうか。そこに浮かび上がってくるのは、故郷との断絶であり、自らのアイデンティティの不確かさである。後に残るのは、両親の、兄弟の、サラの愛もすべてを喪失した寂寥感だけだ。

2012/11/26

遥かなる想い

「悪童日記」から始まる三部作の完結編である。 双子の辿った人生が語られる。 ひどく 物悲しく読めるのは、作者の意図なのだろうか? リュカとクラウスの真実が錯綜し、混乱するが …最後に明かされる真実は ひどく 哀しく 残酷なものだった。

2019/05/14

tama

図書館本 前二作から引き続いて。うむ~ 一体どこまでが彼(ら)の創作だったのか。見捨てられた思いが第一作を作り、二組の母子を死なせたのは敵討ちの象徴か?二作目は残った彼の、町での生活を書く。前作と父の死が違うらしいことも。三作目で残った彼の生活や父の死すら違うと書かれる。だんだん意識にかかった靄が晴れるように。最も晴れた意識で書かれたのは恐らく最後の一言では。少なくともこのシリーズがミステリーでも反戦でもないことははっきりした。文体が好きになってしまった。

2014/11/18

しんば

人生が壊れてく、これは他の作品と声色が違っていた。「そうなんです、一冊の本はどんなに悲しい本でも一つの人生ほど悲しくはあり得ません」でも、人生の価値、人の価値が感じられた作品でした。

2020/06/05

かえで

「悪童日記」三部作のラスト。物語の想定外の着地の仕方に呆然としている。「悪童日記」から続いた(続いたという表現が合っているのかどうか)双子のリュカとクラウスの話。二作目はある程度想定した内容だったけど、この三作目は前述した通り思いもよらない展開で、やられっぱなし(褒めてます)でした。テーマは別離だそう。1、2、3とテーマは一貫していながら、全て作品のテイストが違うのがすごいです。抑制された文章も素晴らしい。読んでいてこんなにも、辛く、哀しくなったのは久々です。何が本当で嘘なのか、どうでも良いことなのかも。

2018/12/29

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