KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

魔術の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

魔術の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

魔術の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

作家
アガサ・クリスティー
田村隆一
出版社
早川書房
発売日
2004-03-16
ISBN
9784151300394
amazonで購入する Kindle版を購入する

魔術の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

W-G

人物の印象のひっくり返し方や、犯人の設定など、数々の名作をものにしてきたクリスティの黄金パターン系譜に含まれる作品。しかし『ナイルに死す』の情緒や『白昼の悪魔』にあった抜群の切れ味がなく、マープルのシリーズとしても、先に刊行されている『書斎の死体』に完成度で見劣りしてしまい、やや凡庸な印象に落ち着いた一冊。決して駄作ではなく、マープルが出づっぱりでファンとしては嬉しい面もあり、活かせなかった舞台設定がもう少し機能してくれれば、評価は違っていたかも。クリスティの作品群でも、本当にちょうど真ん中あたりの評価。

2024/02/01

セウテス

ミス・マープルシリーズ第5弾。魔術ではなく手品師で言う奇術、という意味の方が正解だろう。 寄宿学校時代からの友人ルースに頼まれて、ミス・マープルは彼女の妹キャリイの元に赴く。そこはキャリイの夫が運営する、少年犯罪者更正施設と繋がった屋敷であった。クリスティ作品には珍しく、最初からミステリの為の舞台が用意されている。よって犯罪が起こる不穏な気配にゾクゾクするし、そのトリックは小ぢんまりとしてはいるものの、奇術の如く切れ味は良い。ただ残念なのは、ポアロシリーズ等先に読んだ読者には、あのトリックかと気づく事だ。

2018/11/06

Kircheis

★★☆☆☆ マープル物の一つ。 かなり地味な作品で、マープルもあまり目立たない。 トリックがチープですぐ犯人が分かってしまった上、動機もキャリイ・ルイズが狙われた真相もすぐに分かる(あからさまな誘導もある)。 また登場人物もあまり魅力的に感じる人はおらず、マープル物の中ではハズレの方かなと感じた。 最後にウォルターとジーナをシェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』の登場人物に重ねていたが、両方とも全然違うやろーと突っ込んでしまった。

2019/01/27

中原れい

トリックは魔術のタネのようにわかってしまえば簡単な事。大切な事はほかにあるということだな、と見当はついても行きつくのは容易じゃない。キャラ一人一人が他のキャラに対して様々な感情をこじらせて反目しあっているところがツライし読みづらくもあるのだが、そこが解消するかどうかに重点が置かれているように思える。若竹七海曰く「読者をフェアにたぶらかすことにかけては天才」の言葉に納得する1冊。

2015/03/24

Tanaka9999

登場人物のほとんどが家族。世代も多く養子とかで混乱。最後まで誰が誰だが把握できていなかった模様。途中ではわかったつもりになって読んでしまったのだが。一応トリックとしてはよくあるパターンなのかもしれない。思い返せば犯人ってあやしい言動している。でも途中では気が付けない。

2019/01/11

感想・レビューをもっと見る