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前田司郎 1: 偉大なる生活の冒険ほか (ハヤカワ演劇文庫 36)

前田司郎 1: 偉大なる生活の冒険ほか (ハヤカワ演劇文庫 36)

前田司郎 1: 偉大なる生活の冒険ほか (ハヤカワ演劇文庫 36)

作家
前田司郎
出版社
早川書房
発売日
2015-06-19
ISBN
9784151400360
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前田司郎 1: 偉大なる生活の冒険ほか (ハヤカワ演劇文庫 36) / 感想・レビュー

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モルテン

劇団「五反田団」主宰(演出・劇作家・訳者)の前田司郎さんの戯曲集。「青年団」の平田オリザと、「チェルフィッチュ」の岡田利規の中間、といった印象。平田よりミニマムな関係性(家族・夫婦・友人同士)を描き、岡田ほど抽象的ではない。描かれているのは、出来事によって動く人々ではなく、あくまで人と人の関係性のなかで動く内面。明るい未来もなく、戦う相手もおらず、なのに閉塞感に圧迫されてどうにもならなくなっている若者の内面世界を覗いているかのよう。表題作「偉大なる生活の冒険」。‟ファミコン”と現実世界の関わりが好きだ。

2015/11/01

Mark.jr

仕事をしない青年が主人公の「偉大なる生活の冒険」。眠りたい人と眠らせなくない人の会話劇「おやすまなさい」。脳ミソをキャベツに見立てて失くした記憶を巡る、個人的なお気に入り「キャベツの類」。その名の通り捨てる旅の「すてるたび」。どの作品も噛み合っているだかいないんだか分からない会話を軸にしています。野田秀樹氏が著者の作品の魅力を「トボケ」と評していましたが、所謂シュルレアリスムでない"シュール"というのは、こういう作品のことなのかも。

2022/07/25

のほほんなかえるさん

「徒歩7分」で向田邦子賞を受賞した著者の戯曲集。「偉大なる生活の冒険」「おやすまなさい」「キャベツの類」「すてるたび」の4編。独特の存在感は感じられるが、つかめるようでつかめない、というのが正直な感想。特徴としては、言葉のズレから生じる可笑しみ、言葉の脱線に見せかけた伏線、別役実とは違った不条理ぽいドラマのムード、場面やモノの存在意義をも変幻自在に変えていく想像力を伴ったセリフの使い方、などが顕著にみられる、か。あとがきから察するに著者曰く何か描きたいことがあるというタイプの作品ではないとのこと。うむ。

2015/09/30

llll'

2015/07/04

阿部

矮小な存在として描かれる人間(のようなものたち)。無意味な会話の積み重ね。孤独と虚無。身体。

2016/01/04

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