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筒井康隆、自作を語る

筒井康隆、自作を語る

筒井康隆、自作を語る

作家
筒井康隆
日下三蔵
出版社
早川書房
発売日
2018-09-19
ISBN
9784152097989
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筒井康隆、自作を語る / 感想・レビュー

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MICK KICHI

筒井先生の作品には本当にお世話になっています。高校生時代に、丁度全集の発刊が始まり毎月お小遣いから¥1500円を握り締めて近所の書店(同級生の家だったりする)に走った思い出があります。それまではどちらかと言うと純文学、太宰治に熱中していたのが、筒井先生の短編集を読んだ途端に飛び上がるほど面白くて、世の中にこんな面白いことを小説に書いていいんだと思い、忽ち大ファンになりました。「虚構船団」や「夢の木坂分岐点」等、発売と同時に買い、SF、フロイト、シュールレアリズム、現代思想、全て筒井作品から吸収しました。

2018/10/05

harass

デビュー前の家族同人のことから、対談形式で当時を語っていく。同時期の作家仲間たちは日本SFの歴史そのものだ。正直いって、八橋一郎の評伝や筒井のエッセイを熟読している自分にはほぼ確認するだけだった。マニア向けの懐かしんで読む本かも。初心者には先入観なく彼の作品を手にとってたまげてもらいたいが、大量の作品が文庫でも手に入りにくくなっている現状で、決定版の全集として、筒井康隆コレクションの意義に感心する。こういう作家は他にいないのでは。レコード作品だった「デマ」が収録されているそうで驚く。ファン必読。

2018/11/01

keroppi

筒井さんは、作品を書いた当時のことをよく覚えているなぁ。何十年も前のことなのに、実に楽しく語ってくれる。それくらい、一つ一つの作品に思い入れがあるということなのだろう。自分のことを「書き飛ばすタイプの流行作家ではなかった」と言っている。出てくる作品のほとんどは、読んで、刺激をもらったはずなのに、忘れてしまっているものもある。また蔵書から引っ張り出して読みたくなってくる。「ダンシィング・リバティ」表紙の人形、世田谷文学館「筒井康隆展」で売りに出そうかなというコメントも。うわー、欲しい!

2018/10/09

HANA

デビューから最近までの作品を著者自身が語りつくす、まさに個人史にして語る日本SF史。この人の作品は中学時代狂ったように読み耽っていたため、作品のタイトルが出る度に内容を思い出して吹き出しそうになる。「最高級有機肥料」「心臓に悪い」「自殺志願」あ、書いてるだけで笑いが込み上げてくる。個人的に一番面白かったのは『大いなる助走』の段、某作家が厚い唇で怒鳴り込んできたというのが最高。作品自体もさることながら、当時の作家たちとの交遊も又興味深い。最近の作品は余り読んでいないが、当時の話も含めて読み直してみるかなあ。

2018/11/27

くさてる

わたしはわりと真面目に日本人でノーベル文学賞をとるのにふさわしいのは筒井康隆じゃないかと根拠なしに思っているくらいにはツツイストなのですが、とても面白く読めました。インタビュアーの日下三蔵氏の話運びと構成がとても良いのが分かる読みやすさがあって、なおかつご本人もとても伸びやかにリラックスして語られている感じがする。そんな状態で自作を語られているのだ。面白いに決まってるでしょう。またいろいろと読み直したくなりました。

2018/10/31

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