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波〔新訳版〕

波〔新訳版〕

波〔新訳版〕

作家
ヴァージニア・ウルフ
森山恵
出版社
早川書房
発売日
2021-06-16
ISBN
9784152100276
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波〔新訳版〕 / 感想・レビュー

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アナーキー靴下

言葉はコミュニケーションに不可欠なもの、と思っていたが、それは思い違いだったのだろうか。人と人とを繋ぐ橋に見えていたものはただの隔たりでしかなく、言葉にするほどに断絶を意識させる。誰かと、同じ場所で、同じものを見て、同じように感じられたならば、それこそが完全なコミュニケーションだろうか。言葉は、文字は、無益なのだろうか。ああ、違うのだ。言葉を辿り、時間も場所も越えて、見たことのない世界を見せてくれる、それもまた、コミュニケーションなのだ。タイトル通り、寄せては返す波のように、その想いが交互に心を満たした。

2021/07/22

燃えつきた棒

本書の刊行記念イベント 「ヴァージニア・ウルフとの新たな出会いとその先」に参加する前に読んでおこうと思って手に取った。 イベント開始10分前に、なんとか読了することができた。 僕のような生来の愚図には、この読書法はかなり有効なようだ。/

2021/07/17

二戸・カルピンチョ

酔う、とにかく酔う。永遠に終わらない力学で学ぶところの運動のように、6人の語りは続く。見た物、感じたこと、起きたこと、全てを語りきって、最後に波は打ち砕かれた。しかし私達の波は終わらない。美しい文章の羅列がこれ程難解なものになるとは。BGMの様なのだ。本を閉じても鳴り止まない。人であるということの喜びと悲哀を、どうやってこんな風に仕上げられたのだろうか。ウルフが膝にタイプライターを乗せ、時に煙草を燻らせながらタイプを打つ背中を想像する。

2021/11/27

かもめ通信

45年ぶりの新訳と聞いては、読み比べずにはいられない。というわけで、以前読んだみすず版の川本静子氏訳と並行して読んで見た。

2021/07/27

gorgeanalogue

一月ちょっとで再読するなど、めったにないことだが、森山恵さんによる新訳で。言葉は平易になって高踏的な影は振り払われたが、簡単になったとは言えない。ただ、新訳は「間奏曲」とモノローグとの響き合いを慎重に強調しているように感じる。ウルフの文章は、意識そのもののように言葉の「可動域」が広く(それが「詩的」ということだろう)、読者のさまざまな断片的な意識や想起を呼び込みながら進んでいき、訳者が言うように「読む行為を通して彼ら/彼女らが囲むテーブルに招き入れられる」。ダレルのカルテットを読み返したくなった。

2021/08/26

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