KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

ファザーファッカー

ファザーファッカー

ファザーファッカー

作家
内田春菊
出版社
文藝春秋
発売日
1993-09-01
ISBN
9784163142203
amazonで購入する

ファザーファッカー / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

なるときんとき

20年ぶりくらいに読んだ。「私は、よく娼婦の顔をしていると言われる。」という書き出しに引き込まれ、序章の最後の「その売春宿は、西のはずれにあった。おかみさんは私を十六まで育ててくれた人であり、なおかつ実の母で、お客は彼女の情夫であり、私の育ての父だった。」という段落は衝撃的だった。実父にしろ情夫にしろロクでもない男なので、母親は簿記の資格を取ったりして自慢していたけど、それなら男を捨てて生きればいいのにと思った。初体験の描写が赤裸々。

2019/05/01

mami

内容を一言で表すなら「怨」に尽きる。感情を抑えて淡々と書かれていることが余計に恨みの深さを表現している。自伝だと思ってたけど、実体験を踏まえた小説と受け止めればいいのかな。

2014/05/15

がんぞ

別の本によると「義父」は本宅を持っていて土日と祝日にはそちらに帰宅して家庭生活を営んでいたそうで、妾宅だからこそ母親は男の機嫌を取ろうと必死になり「前夫よりまし」と自分に言い訳したり(依存関係)、「入籍もしてないのになんでそこまで」と言うと「それだけは言わないで」と悲しそうな顔したりした。鹿島茂の“快楽不対称の法則”に同じく“苦痛不対称”がDV男で、いま暴くことで復讐しようとしても痛痒感なさそう。こうしたことは実はよくあるのではないか、昨年暮、再審決定で騒がれた事件の容疑者と焼死者もそんな関係だったそう

2016/01/18

marimo

これは・・・。言葉がない。 もちろん養父には嫌悪感を覚えるが、なにより母親が許せない。言葉は乱暴だがどんな母親でもこの母親よりマシと言えるくらいに鬼畜。子がよく大人まで育ってくれたと感心するレベル。 「母親らしくない母親」は今の時代だけではなくこんな昔から存在していた事に驚く。内容は重い。そこはかとなく重い。なのに淡々とした語り口が読み進め易い。それが悲しく辛く感じる。

2019/03/26

いつか

こんなことが現実に起こっているなんて。 今の時代なら、大きくニュースになっているだろうけど、これが世の中から見過ごされていることが怖い。 あまりに凄すぎて、現実感がない。 疲労感のみが残った。

2019/03/02

感想・レビューをもっと見る