KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

蛇を踏む

蛇を踏む

蛇を踏む

作家
川上弘美
出版社
文藝春秋
発売日
1996-08-30
ISBN
9784163165509
amazonで購入する

蛇を踏む / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

nico🐬波待ち中

自身の小説を「うそばなし」と呼ぶ川上さんの短編集。あとがきで「うそ」の国は「ほんと」の国がすぐそばにあって、ところどころには「ほんと」の国と重なっているぶぶんもある、と書いてあり納得。蛇を踏んだことで蛇に居つかれてしまったり、気配を残しながらも突然消えてしまったり、と多種多様な「うそ」の国に生きる主人公達。この感覚に似たものを私は秘かに持っている。特に『消える』の、結婚後徐々に縮んでしまったヒロ子に共感した。結婚後、私も縮んでしまった気がしてならない。川上さんに心の奥にそっと仕舞っていた闇を一突きされた。

2018/04/17

おくちゃん🌸柳緑花紅

蛇を踏む!!蛇を踏んでしまってから蛇に気がついた/消える!!この頃ずいぶんよく消える。いちばん最近消えたのはが上の兄で/惜夜記!!背中が痒いと思ったら、夜が少しばかり食い込んでいるのだった/面白く無いわけがない。考えるな!感じろ♪あとがきで川上弘美さんは「うそばなし」という。私の作ったうその中でちょっと遊んでみてはくださいませんでそょうか!と!!目の前のあれこれにくよくよ、イライラしている時、川上ワールドは心を解放し自由の翼で何処までも遠くに行けるんだと・・・だからやっぱり川上弘美さんの作品が私は好きだ。

2015/01/13

Koichiro Minematsu

筆者の世界観が面白い。現実世界とウソの世界を繋げているのが蛇であり、踏んでしまうことで、スイッチが入ったように狭間のその世界が体感できる。良いのか、悪いのか、本当はどう思っているのか、何も判断しないとその狭間の世界は、答えをだせと求めてくる。面白い。

2020/05/10

とも

★★★★夢の物語。とはいえ、思い描く夢ではなく、「よるに見る夢」の方。なので、全体的に辻褄はなく、とりとめなく、薄暗く 突拍子で。。。 と、いいとろこが全くないようではあるが、なぜか懐かしいのである。一度この幻想感に浸ってみるものいいかもしれない。

2016/04/11

Maybe 8lue

蛇を踏まなくたって、蛇と暮らす人がいて。踏んで消える蛇もいれば、体に絡ませ階段からコケた拍子に潰れる蛇もいて。嫌いじゃない、でも人には勧めない…読みたいならどうぞ。蛇の世界だって、行きたければ是非。小さい頃、おへそ位の高さで布みたいに広がる海を切り売りするおじさんがいて「無くならないんですか?」と聞いたならば「海に無くなる道理があるもんか」と言われ、よく鋏が錆びないものだと感心する夢を時々見た。断片的で猫から逃げる鼠の術は壁のシミになる事もなんとなく記憶にあるが細部は不明。もしかするとそこに住んでいたかも

2014/03/04

感想・レビューをもっと見る