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プラナリア

プラナリア

プラナリア

作家
山本文緒
出版社
文藝春秋
発売日
2000-10-25
ISBN
9784163196305
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プラナリア / 感想・レビュー

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里季

山本文緒さん初読み。短編5つ。どの話もなんかしっくりこない、とか、はっきり生きていく道がわかんない、とか、何だこの男は?とか言う人たちが出て来るが、とってもリアル。いちいちあるあるで、飾らない所が気に入った。特に最後のお話「あいあるあした」は登場人物がみな根がいい人たちばかりで、暖かく、読んでいて和む気持ちにさせてくれた。主人公の娘の可愛らしさ、それを見る主人公の彼女の温かい目。読後感がとてもよかった。

2014/02/05

あつひめ

直木賞受賞作品だそうだ。大事に構えないで、弱者の声を拾っているような作品。いや・・・弱者と思っているのは本人だけかな?自分の中では堂々巡りになっていることを口にだし、しまいにはそれを振りかざしている印象を受ける。でも、その気持ちがなんとなく共感できてしまうのは私にもプラナリア願望があるからなのだろうか。どうにかしなきゃいけないのよ…やってしまえば簡単なのにその一歩が踏み出せない。でも・・・自分を特別不幸だとかサイテーだとか思う必要はサラサラないんだよね。私も一歩踏み出さなきゃなぁ~。わかっているのだけど。

2012/03/08

taiko

様々な訳アリの人達の短編集。どれも今ひとつすっきりしない後味の良くない話ばかり。 でも、こういう気持ち分かるなと思わされる。 囚われ人のジレンマが好き。 私は美都とはタイプが違うのに、妙にしっくりきた。 後味の悪さの割には、また読みたいと思わされる不思議な読み心地の本でした。

2017/06/11

matsu04

「プラナリア」の女性の心理描写が衝撃的で、初読(14年前)時にはぶっ飛んでしまったものだが、今回読み直してもやはり強烈であった。女性の内面の底知れぬ奥深さ(というか怖ろしさ)を思い知らされたという意味では、「ネイキッド」や「どこかではないここ」も凄すぎると言わねばならない。最後の「あいあるあした」は他の4編とは全く異質だが、これも良い。

2015/09/22

Koichiro Minematsu

一人の女性として生きているだけなのに、周りの女性とこうも違うのかと当てつけられる生き方に、春香はプラナリアにアイデンティティを求めるしかないと。辛い生き方をちょっとでも分かって欲しい。いや、いっそのこと小川の石の下でそっとしていたい。

2022/01/10

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