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シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界

シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界

シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界

作家
立花隆
出版社
文藝春秋
発売日
2004-08-26
ISBN
9784163657509
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シベリア鎮魂歌 香月泰男の世界 / 感想・レビュー

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やいっち

(前略)小生が敢えて「神農」を取り上げるのは、極寒の地・シベリアでの抑留体験で香月泰男に限らず、誰もが苦しんだのは苦役の辛さ、シベリアの寒さ(排泄物も排出した瞬間から凍り付いていくという笑うに笑えぬ悲惨さ)、望郷の念もさることながら、日々において食べるものに窮したということがある。

2006/07/04

ykshzk(虎猫図案房)

葉山での「香月泰男展」を見てからこちらを。図録ではなくどうしてもしっかりした解説が読みたかった。好きな画家についての立花氏本がある幸運。シベリア抑留を経験した画家は、帰国後にその体験を「シベリア・シリーズ」として描き始める。画家としての想像力と観察眼は、抑留生活を生き延びる助けとなり、帰国後にシベリアを描くことは、シベリアとは何だったのかを捉える手がかりとなる。立花氏が「相当の交通費がかかったとしても実物を見ることをお勧めする」のは本当だと思う。個人的には、モナリザとかは見なくてもこれは本物見るべき。

2021/10/28

ステビア

この人も戦争体験を描き続けた人である。実際の絵は全然違うということが繰り返し述べられており、ぜひ見てみたくなった。

2020/10/28

チャーリブ

香月泰男氏は、シベリア抑留体験を基にしたライフワーク「シベリア・シリーズ」が有名で『私のシベリヤ』という体験談をまとめた著作もある。私も2004年東京でその展覧会を観たが、黒を基調とする独特の画風が強く印象に残って氏の著書も読んだ。今回本書を読んで驚いたのが、立花隆氏が『私のシベリヤ』のゴーストライターだったことと、2004年の東京会場での展覧会がシリーズの一部作品のみの展示で「恥ずべきこと」と扱き下ろされていたことだ。幸い9月に神奈川県近代美術館で全作品を展示するというのでしっかり観てリベンジしたい。○

2021/08/27

DEE

シベリア抑留とその前後の自らの体験を描き、後にシベリア・シリーズと呼ばれた香月泰男の57点の作品。著者がゴーストライターとして書いた「私のシベリヤ」。香月本人に長く話を聞き、実際にシベリアにも足を運んで、作品の奥深くまで入り込んでいく。自分には絵の背景の考察なんてできないが、なんて重い絵なんだという感想を持った。画家にとってシベリアは生涯忘れたくても忘れられず、離れたくても離れられない場所であったのだろう。タイトルの香月泰男の世界、まさにそのものだと思う。

2021/10/28

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